ことばのかたち


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私たちが
唯一の学ぶ方法は
遭遇による

志村真介さんがことあるごとに紹介してくれる...
哲学者Buberの言葉。

 

このところ深い対話との遭遇(出逢い)が続く。
「楽しさを追求したい」私と
「楽しさがそもそも何か分からない」という相手と。
価値観のちがいを、まず発見するところから
私の中ではワクワクがとまらなくて。
「何をもって楽しいというんだろうか」など
対話を重ねながら
深く掘り下げていくことで見えてくる新たな発見。
その発見をどのような言葉にして
どのように言葉を紡ぎ
どんな言葉で表出するのか
それを受け取ったあとの反応や気持ちの変化
それらをまた言葉にすることなど
そんなプロセスそのものが
いちいち楽しい。

普段の会話の中でなんとなく流してしまうこと
そうしたことを、見過ごすことなく
「なぜ?」と問いかけ
丁寧にことばにしていく。
「この涙の理由はなんなんだろう?」とか。

生きるってきっとこうやって常に言葉を紡ぐ営み。
自分の身体を通した体験と
偽りのない自分の言葉こそが自分を見つめる指標になる。

そんな深い対話ができる相手との遭遇は本当にうれしくかけがえのない時間。
そしてそんなとき、ひらきたくなるのがこの絵本。

村上信夫さんから教えてもらった一冊。
「ことばのかたち」(おーなり由子講談社)は

こんなふうにはじまる。

 

 もしも
 話すことばが 目に見えたら
 どんなかたちを しているだろう

 

この絵本で見せてくれるのはことばの向こうの景色。
大切な人と交わす心のかたち。
小さな花をてのひらで包みこむように、相手の言葉をうけとめたい。 f:id:karinmatasumori:20190713162615j:plain