「CMの字幕は0.3%」ユニバーサル社会を創造する次官プロジェクトにて講演

テレビCMの字幕付与率は0.3%。
政府のコロナ感染予防のCMにも字幕がない課題などを
全省庁の事務次官と共有するため
「ユニバーサル社会を創造する次官プロジェクト」に出席しました。

 

このユニバーサル次官プロジェクトは、
ナミねぇこと竹中ナミさんが呼びかけて今年で14年!

内閣府財務省経産省総務省厚労省国交省
文科省防衛省農水省環境省の10省から
事務次官と各省課長級が25人〜50人程度参加し
昼食の時間、おにぎりを食べながらの非公式な勉強会です。

 

目的は、
「共生・共助の社会を創造するため官僚トップたちに
社会の様々な場所でユニバーサルな取り組みを
先駆的に行っている事例を知っていただき
得た知見をご自身の仕事や社会全体のため生かしていただくこと」とナミねぇ。

コロナ禍ではオンラインで、7月からやっと対面での開催とのこと。
14年も継続できるのは、ナミねぇの情熱と人徳。
心から尊敬します。

 

わたしは、IAUDのCM字幕プロジェクトとして
現在のテレビ番組の字幕付与率は100%近く(対象可能な番組)であることに対し

CMの字幕付与率は0.3%、
主な広告主282社中、字幕付与しているのは15社という現状。

昨年行った字幕付きCMに関するアンケートの分析結果、
コロナ禍における記者会見等の情報保障と聴覚障害当事者の声、
まずは「自省庁のCMに字幕があるかどうか?そこから確認をしてほしい」と
お伝えしました。

 

続いてJAA(公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会)の
小出常務理事より「字幕付きCMの普及に向けて」と題し
なぜ字幕付きCMが普及しないのか、最新情報を交えた詳しい報告がありました。
普及しない原因として、広告主、放送局双方にあり
広告主側は、必要性の認識の低さや、費用や具体的手順への躊躇など、
放送局側は、放送事故や、地方局の未整備などがあげられました。

これらについて、JAAと民放連で随時解決に向けて取り組んでいることが伝えられました。

 

今回の目的は、陳情や権利の押しつけにならぬよう
番組と同様に、時に命に係わる情報を伝えるCMの情報保障のために
事務次官のみなさんに知恵をいただき、後押しをしていただくこと。

そのために、株式会社ニューメディア出版局長の吉井勇さんとナミねぇとともに
1月から戦略会議を重ねてきました。
おかげで、参加者全員で課題を共有し
ユニバーサル次官プロジェクト参加者の賛同を得ることができました。

 

ただこれはまだ序の口、今後段階的にいろんな仕掛けづくりをしていきます。
ご協力いただける方はぜひ、5分でできるCM字幕アンケートにもご回答くださいね。
<CM字幕アンケート>
https://ux.nu/kAJxX

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