「パリの日々 言語哲学者の休暇、あるいは字幕翻訳者のプロローグ」

 フランス映画でよく見かけるのが

<字幕/丸山垂穂>というクレジット。

印象的な名前の丸山垂穂さんと
実践女子短期大学で非常勤講師をしていたときに
お世話になっていた手話通訳の丸山垂穂さんが同一人物だと
分かったときの衝撃たるや…!!

以来お付き合いいただき約20年。
最近では「スペシャルズ!政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話」や
是枝監督の「真実」など有名な作品も手掛けられています。

「パリの日々 言語哲学者の休暇、あるいは字幕翻訳者のプロローグ」

ちょっと長めのタイトルのこの本は
垂穂さんのお母様が40年前に描かれたパリ滞在記に
現在の思いや後日談を追加したもの。

中学時代をパリで過ごしたことが、フランス語の字幕翻訳家への道となり
更には手話通訳士として、様々な人と人とをつないでいる今。

お父さまは言語哲学者の丸山圭三郎さん、
ご家族そろって言語意識が高いのでしょう、
40年前とは思えないほど
とても新鮮で気持ちよく読める一冊。
垂穂さんがご両親にあてた手紙がみずみずしくてこれまた素敵。

パリでの食事に関する描写はワクワクが溢れます!

垂穂さんの少女時代のエピソードを読みながら、
中学時代に字幕がある洋画にハマり
「なまいきシャルロット」を見て
シャルロット・ゲンズブールの大ファンになったことを思い出しました。
以来フランスに憧れ、フランス映画は今も大好きです。

フランスには3回ほど行きましたが
いつか垂穂さんと一緒に行きたい!という野望も。

海外旅行になかなか行けない今にピッタリの一冊。

「パリの日々 言語哲学者の休暇、あるいは字幕翻訳者のプロローグ」
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シャルロット・ゲンズブール
今も素敵。

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