
「よさこい高知文化祭2026」で、10月18〜23日
「ダイアログ・イン・サイレンス SHOWCASE」を開催しました。
交代しながら総勢10〜17人、
長いメンバーは10日間、私は8日間の高知出張。

2年間の丁寧な準備で実現したとのこと、皆さんありがとうございます。
1日4回の開催には、高知の皆さんや地域の大学生はもちろん、
愛媛、広島、東京から来てくださった方も。
ボランティアの皆さんも含め、たくさんの出会いがありました。
そんな中驚いたのが、高知に着いてから「嫌だな」と思うことが
一度もなかったこと。
駐車場のおじいさんは手話で「ありがとう」。
道の駅のレジのお兄さんも手話ができる。
ひろめ市場でも、日曜市でも、居酒屋でも、みんな親切。
外国からのお客さんへの対応に慣れているから?
豪快でおおらかな土地柄もあるのかしら。
理由はわからないけれど、
行く先々で気持ちがほぐれていく。そんな8日間でした。


〈言葉が生まれる、その手前〉
ダイアログ・イン・サイレンスでは、
音のない世界の体験の最後に「対話」の時間があります。
ヘッドセットを外して音のある世界に戻り、
言葉を取り戻しての対話です。
すぐに話が始まることもあれば、
しばらく言葉が出てこなくて、静かな時間が続くことも。
私は、この時間も大好きです。
一人ひとりが考えを巡らせたり、想いを馳せたり、
感じたことを言葉にしようとしている。
その表情や仕草を見ながら待つ。
そこからようやく生まれてきた、というより、
こぼれ落ちてきたような言葉を受けとめる。
どうしてそう感じたのか、どんなときにそう思ったのか。
その言葉の奥にあるものを、みんなで一緒に探っていく。
まるで、みんなで海に潜っているみたい。
そんな時間が好きなのです。
沈黙も対話のひとつ。

参加された方から、こんな感想をいただきました。
「部屋を移動する前の説明から、体験への
ワクワク感をもてる表現で楽しく参加できた。
今回のような体験や、音のある・なしそれぞれの
世界を考えたりすると、きっとお互いを想うことや
理解し合うことの大切さや、それに気づいたという感想に
行きつくのかな?と思いますが、
参加者ごとに感じることは違うわけで、
それを無理に誘導することなく受けとめたり
整理するアテンドさんの表現力、共感力が素晴らしかったです。
色んな人が一緒に参加して、
それぞれ感じることは違うはずなのに、
最後はみんな笑顔で温かな気持ちになれたのも素敵な事だった。」
それぞれの感じ方を、そのまま持ち寄れること。
私たちが大切にしたいところを受けとめてもらえて、
嬉しい感想でした。

〈勤務終了。サイレンス談義は延長戦〉
出張中は、アテンドとSIが交代で担当します。
お互いの回を見学したり、フォローに入ったり。
自分以外のメンバーがどんなふうに進めているのか、
見て学べる機会がたくさんありました。
空き時間には研修をしたり、SNS用の動画を撮ったり、
朝9時から18時半まで、びっしりサイレンス。

終わったらフリータイム!
会場から徒歩2分のホテルで着替え、5分後には食事に出ていた気がします。
高知といえば、カツオ!
思い返せば、毎日カツオを食べて、お酒を飲んでいました。
高知の主だった銘柄は、ひと通り飲んだ気さえします。
カツオの藁焼き、土佐巻き、鯖寿司、ウツボ、クジラ、メジカ。
いも天、鍋焼きラーメン、ニラ塩焼きそば、屋台安兵衛の餃子。
芋けんぴ、ぼうしパン、ミレーに文旦まで。

食べたいものは、だいたい食べた。
いも天に至っては、好きすぎて毎日注文していました。
食べ尽くし、飲み尽くせるのは長期出張のよいところ。
ところが、食べている間も飲んでいる間も、
口から指先から出てくるのは、サイレンスのことばかり。
食後はホテルのフリースペースで、また一日を振り返る。
会話の8〜9割はサイレンスの話しだったのではないでしょうか。
真剣な対話から、くだらないことでゲラゲラ笑うところまで。
考えて、語って、笑って、また潜る。振れ幅が広い。底も深い。
どんだけサイレンス好きなの、私たち。もはやオタクの合宿です。
後半には、アテンドよし考案の、アテンドもSIも
一緒に楽しめる爆笑オリジナルカラオケも登場。ナンダコレハw
人も、食も、酒も、対話も。ホント濃い高知でした。
〈高知のことなら、まっちゃにおまかせ〉
高知といえば、サイレンスの仲間内で
「指先までみっちり脳ミソが詰まっている」という
都市伝説を持つ、まっちゃの出身地。
空港に降り立った瞬間から、バスや電車のルート案内に、要所要所の高知ネタ。
頼れる地元出身者は、いつしか我々の専属ガイドに。
ここからは、そんな「ガイドまっちゃ」と仲間たちと巡った、
高知あれこれです。
〈ひろめ市場。まずは席から、いざ乾杯〉
朝からあちこちで酒盛りしている、酒飲み天国・ひろめ市場。
問題は、席がないこと。驚くことに朝から満席なのですよ。
何しろこちらは10人前後の大所帯。まずは手分けして席取り合戦!
席が決まれば、今度は買い出し。

明神丸の藁焼きカツオに、ウツボ、クジラ、四方竹、鯖寿司、いも天。
それぞれ買い込んで持ち寄って、乾杯!
ほぼ毎日通ううちに、顔見知りになる店員さんも。
すっかり我々の食堂でした。
〈朝礼の掛け声は「カツオー!」〉
到着初日、カツオの藁焼きを塩とタレ、それぞれ特盛で注文しました。
炙りたての香ばしさといったら!
一口食べた瞬間、全員が言葉を失い、アイコンタクトだけで感動を共有。
これは、うまい。
説明不要。

以来、どこへ行っても毎日カツオ。
カツオの手話は、右手を揃えて、カツオが上へ登っていくような表現。
これが、いつしか私たちの合言葉になりました。
朝礼の最後、「今日も頑張るぞー!」の場面でも、手話では「カツオー!」。
そこから一本釣りのジェスチャーへ。
毎朝、気合いと一緒にカツオも引き上げる。
朝からテンション高っ。
〈山北みかん、消える。おかわり、来る〉
「みかんといえば山北みかん」
ガイドまっちゃの教えを受け、
やっくんとおにぎりが日曜市でゲットしたのは、無農薬栽培の山北みかん。
大袋入り、2,800円。


高知県のスタッフさんは、
「あんなにたくさんのみかん、絶対余るだろうと思ってた」と。
ところが、みるみる減る。どんどん消える。
その日の午後には、やっくんとおにぎりが2袋目を調達してくれました。

県のスタッフさんもびっくり。
おかげで、不足しがちなビタミンも補給できました。
心なしか、みんな手が黄色い。
〈たった一日のオフ。雨にも負けず、カツオは欠かさず〉
一日だけのオフは、土砂降りでした。(誰ですか雨女は)
それでもレンタカーを借りて、いざ出発。
ドライバーは、安心安全のおにぎり。
助手席には、ガイドまっちゃ。
サイレンス御一行、高知ツアーの始まりです。
「左に見えるのが、はりまや橋」
解説を受けながら、向かうは桂浜。
傘を差し、龍馬像を見上げ、まっちゃの解説を聞く。


荒波寄せる桂浜をあとにして、市場でランチ。
長時間並んで食べたのは、やはりカツオ定食でした。
そして、仁淀ブルーを目指して浅尾沈下橋へ。
晴れた日の青い川面とはまた違う、
霧雨に包まれた幻想的な景色が広がっていました。

増水時には川に沈むようにつくられた橋には、欄干がありません。
みんなシラフでよかったよホントに!
色とりどりの傘を手に並べば、気分はトトロ。
そのまま、傘を使ったパフォーマンス動画を撮る。
細かな指示がなくても、バッチリ決める、さすがサイレンス。
車を返したあとは、安全運転を祝して、ひろめ市場で乾杯。またか。

〈学生さんとの交流も、マッハで駆けつける〉
今回、ボランティアとして力を貸してくださったのが、
高知県立大学の学生さんたちです。
手話サークルの方も、そうでない方も。
先生までお手伝いに来てくださり、心強い存在でした。
皆さんには、サイレンスも実際に体験してもらいました。
そんななか、「木曜日の夜に手話サークルがある」と聞いた私たち。
それは行かねば。
サイレンスを終えたら、マッハで着替えてタクシーへ。
向かうは高知県立大学!
手話を学んでいる大勢の学生さんたちと、交流の時間をいただきました。
会場での出会いが、大学へとつながっていく。嬉しいひとときでした。

サークルが終わったら、向かうはやっぱり、ひろめ市場。

ここまで読んだ皆さんには、もう行き先が予想できたかもしれません。またか。
〈図書館から、あなたの街へ〉
今回の会場は、オーテピア高知図書館。
なんと四国最大級の蔵書と多彩な専門フロアに加え、
同じ建物には「声と点字の図書館」や科学館、プラネタリウムもあります。
バリアフリー設計も充実している。
ガラス張りの書庫に、木のぬくもりを感じる開放的な空間。
過ごしているうちに、ふと思いました。
静かな図書館と、音のない世界を生み出すサイレンス。
すごく相性がいいんですね。
あなたの街の図書館でも、
ダイアログ・イン・サイレンス、やってみませんか?

高知開催のすぐあとには、
富山大学の学園祭でのサイレンス開催が待っていました。
富山組は一足先に出発し、そのまま次の現場へ。
出会って、伝えて、食べて、語って。
サイレンス出張祭りは、まだまだ続きます。
関わってくださった皆様、本当にありがとうございました!
願わくば、サイレンス専用のロケバスで全国行脚かな。
昼は各地で対話を深め、夜は各地の名物を極める。
まずは土佐から、ドサ回り。
こんな一座、あなたの街にもいかがでしょう。






























