マスク蔓延状態での、あたたかな一言。

「マスクをしていると聴覚障害のあるお客さまは不安ですよね。
 筆談のほうが安心でしょうか?」

 

羽田空港ステーショナリーを扱うお店で
スタッフから声をかけられました。
なんて嬉しい言葉でしょうか。
聴覚障害のあるお客さまの立場を想像し
その気持ちに寄り添ったからこそ出てくる一言だったと思います。
後からじわじわと感動がこみあげてきました。

今や新型コロナウイルス感染症予防の為に
接客をする空港内の店舗スタッフも
案内カウンターのスタッフでさえもマスクを装着しています。

毎年花粉症も増えるこの時期にはマスク率が高まりますが
今年は私が知る限り最高のマスク率。
利用客も含めて、マスク率95%といった感じでしょうか。

人の表情が見えず、無機質な人々の集まりに見えてしまいます。
包帯ぐるぐる巻きの目だけ出しているマンガのミイラみたい。

聞こえない人は、話しかけられたら
まず口の形を見て読み取ろうとしますが
マスクで口形も表情も遮断され
相手が「話しているかどうか」さえも分からないのですね。

 

それは、
話し言葉が消えて、言葉そのものがまるで見えない状態。
とでもいうのでしょうか。

 

私は、空港内の店舗スタッフに接客手話の講座や研修を企画しているのですが
相手が聴覚障害者だと分かったら可能な限りマスクを外すことを伝えています。
でも今は、そんなことも厳しい状況。
それぞれが自分の身を守ることも大切です。
ですから、マスクをした状態でも表情を伝えられるかどうか
そんなことを意識しながら進めてみるようにしています。
アイコンタクトも重要ですね。

そして、一人でも多くのスタッフが
冒頭のひとことのように、他者の立場を想像し、
その想いに寄り添うことができるように
まずは、わたし自身がそうでありたいと思うのです。

f:id:karinmatasumori:20200211212304j:plain

レジの横に堂々と設置された筆談用具、スタイリッシュで素敵

f:id:karinmatasumori:20200211212239j:plain



2/21筑波大学東京キャンパスにて公開セミナーのお知らせ

2月21日筑波大学東京キャンパス文京校舎にてだれでも無料で参加できる講演会があります。

 

以下案内文転送ーーーー

2019年度第3回UDセミナーのご案内を差し上げます。
開催日は2020年2月21日(金)です。

今回は、聞こえる世界と聞こえない世界、両方を体験しているユニバーサルデザインアドバイザー、 松森果林様を講師にお迎えします。 ご自身の失聴体験や、これまで関わってこられた空港からエンターテイメントまで幅広い事例を交えながら、外見で分かりにくい聴覚障害やそれらを「ユニバーサルデザインでつなげていくこと」についてお話しいただきます。

参加費は無料です。

なお、情報保障として手話通訳および文字通訳(あるいはUDトークによる文字表示)があります。必要な方はご連絡ください。

松森果林様に関する情報として、下記のサイトもご参考にしてください。
■ブログ「聞こえない世界に移住して」:http://d.hatena.ne.jp/karinmatasumori/
フェイスブックhttps://www.facebook.com/MatsumoriKarin


お申し込みはこちらから

www.kokuchpro.com


***********************************

また、以下のホームページになります。

欧文印刷ホームページ、ニュース
https://obun.jp/news/release/2020_01_21/

こくちーず
https://www.kokuchpro.com/event/4bbe26773133fc9a535df112c6a82362/

facebook、触図・点字付与オフセット印刷サービス
https://www.facebook.com/obuntenji/

よろしくお願いいたします。

f:id:karinmatasumori:20200211202738p:plain

 

船橋ロータリークラブでの講演会

船橋ロータリークラブでの講演会。
地域に密着した奉仕活動に熱心な方々と
昼食をともにしながら、
「聞こえる世界と聞こえない世界をつなぐ」と題し話しました。
ロータリークラブとは様々なご縁があり
昨年は、札幌東ロータリークラブで60周年記念講演と
武田真治さんとの対談企画があったことなども紹介。
聞こえない世界やその現状と課題、様々な解決事例を紹介しながら
「ダイアログ・イン・サイレンス」や
17年続く「井戸端手話の会」の地域に密着した活動も紹介しました。
今回のご縁は、
お世話になっている公認会計士である税理士、折田さんからのご依頼でした。
私が個人事業主として仕事をする上で、税金やらお金について
相談をしたいと思っていった税務署では
筆談をしてもらったもののちんぷんかんぷん。
税理士さんや会計士さんって、ネットで検索しても
当時はどこも電話のみの問い合わせだったのです。
そんななか、メール相談を受け付けていたのが折田さんでした。神…。
おかげさまでこんな私でも、独立し仕事をすることができています。
今年もまた確定申告の時期が近づき超多忙でしょうに
私のとんちんかんな問いにいつも丁寧に答えてくれる折田さん。
「依存先を増やすことが自立につながる」ってこういうことでもあるんだなぁと。

 

税理士法人ミット」はこちら
https://mitt-tax.co/

f:id:karinmatasumori:20200211164943j:plain

 

字幕メガネでAI崩壊

久しぶりに帰省した息子と映画に行くことに。

「なに観る? 邦画でもいいよw」

若干どや顔の私を、にやりと笑って

「じゃあAI崩壊を!」と息子。

なんでもないやり取り。
なんでもないやり取りですが、以前だったら
洋画だけだったのに
邦画が選択肢に入るって嬉しい。
字幕が出るメガネ「モベリオ」があるから一緒に楽しめる。

 

字幕が出るメガネ「モベリオ」は
「UDCast」に対応している作品すべて字幕または音声ガイドで楽しめます。
1月以降対応作品リストはこちらから
https://palabra-i.co.jp/2020/02/ud202001/

私はモニターとして借りているのですが
全国の映画館での貸し出しも少しずつ増えています。
貸出情報はコチラから
https://www.npo-masc.org/jimakumegane

f:id:karinmatasumori:20200206115030j:plain

 

手話の日、英語の日、中国語の日!曜日ごとに多言語を学ぶ空港店舗スタッフがすごい!

手話の日、英語の日、中国語の日
曜日ごとに多言語を熱心に学ぶ空港スタッフは
お土産やさん、ブランドショップ、免税店など100店舗を運営する株式会社羽田エアポートエンタープライズ
「ふやそう!手話ができるスタッフ」プロジェクトの取り組み、
手話での接客ロールプレイングコンテストなどを取材していただきました!
空港のお店ではぜひ
「手話はできますか?!」と聞いてみてくださいね!

 

cococolor.jp

 

 

初台湾、行くとこ全て閉店。そうか旧正月だった。<後編>+UD

f:id:karinmatasumori:20200125100146j:plain

人も車もなくシャッターが閉まったゴーストタウン
晦日からの旧正月に到着した台湾
店も観光地も一番の目的の温泉もすべてお休み
もはや飲んで食べるだけの台湾と化した最終日。
どこに行っても日本人がいない。
台湾の朝ごはんは外食が美味しい!と有名なのに最終日もやっぱりホテルのバイキング。
「豆乳のやつ」が食べたい。ああ無念。
そして、外は笑うしかないほどのどしゃ降り。

f:id:karinmatasumori:20200130103300j:plain

正月でも開館してると確認をした国立故宮博物院へタクシーでむかう。
世界四大博物館の一つ。
カオル隊長とK嬢がこれだけは!と推す必見二大至宝は
翡翠でできた世界一優美といわれるリアル白菜とコオロギ、そして
メノウ系天然石でできた豚の角煮。角煮!
三層に分かれた石の風合いを活かしてプルプルのゼラチンなど
リアルな質感が見ものだという。
スイーツ巡りもグルメも温泉もことごとく粉砕した私たちにとって
もはやクライマックスともいえるべき輝く至宝。
これをしっかり目に納めれば、台湾に来た価値もあるというものでしょう。
なんといっても世界四大博物館!

f:id:karinmatasumori:20200130103615j:plain
高鳴る胸を押さえつつ、一階から順番に見て回り
いよいよ白菜と角煮の部屋に。
白菜の大きな写真パネルが見えてくる。

f:id:karinmatasumori:20200130103341j:plain

f:id:karinmatasumori:20200130103353j:plain


人だかりを押し分けて近づき、そうして目が点に…。

 

「1/22~他のところに展出」。

え。

まさかの貸出中?貸出中?!貸出中……‼
クライマックスどこいった?!
必見の二大至宝にまで逃げられ、腹がよじれるほど笑いました。

f:id:karinmatasumori:20200130103441j:plain

そしてカオル隊長
「コオロギじゃなくてバッタとキリギリスだったよw」とまた笑う。
もはやそんなことはどうでもよくてまた笑う。
ぼそっとつぶやいたK嬢。
「アンタ台湾になにしに来たの…w」
笑うしかない私たち。
「お静かに」と書かれた団扇をもったスタッフがあちこちにいた。ああ可笑しい。

f:id:karinmatasumori:20200130103515j:plain

説明文を読んだだけでよだれが出てきそう。
あとは空港へ行く前に台北駅で小籠包を食べるのだ!
以外と小籠包がメニューにない台湾。
もうフードコートでもなんでもいいからとりあえず小籠包食べないと帰れない!と半泣きの私にカオル隊長の目が光る。
あったよあった!
小籠包ありました!!!!
迷わず入り、迷わずビールと小籠包やらなにやら注文。
ああ念願の小籠包!小籠包!小籠包!

f:id:karinmatasumori:20200130103655j:plain

最後の最後までアレだったが
小籠包の美味しさで全部帳消しに。
台湾最高!
ことごとく閉店三昧の台湾でしたが
どのお店に入っても食べ物に外れなし。

そして台湾人の優しいこと!
電車に乗るたびに席を譲る光景を何度も見るし
利用した電車はすべて、ホームドアが設置されていて安心。

エスカレータを走って上り下りする人もいないし
券売機ではおばちゃんが、ICカードの買い方を教えてくれる。
博物院のお姉さんは、コインロッカーまで連れて行ってくれて
使い方を教えてくれた上に、両替までしにいってくれたり。
タクシーの運転手さんも、台湾一上手いという人気歌手の音楽をかけてくれたり
リップサービスも楽しく
日本語ができる人も多かったです。
観光地には日本語の案内もあって、それがとても嬉しいと思いました。
オリパラを開催する日本はどうだろうかと
ちょっと離れただけで分かる現実や改善点がたくさん見えてきます。
今後の自分の仕事にもつながるヒントがたくさんあり
そうした意味でも、私にとっては貴重で楽しい台湾でした。
気温が26度と過ごしやすかった台湾から
気温6度の日本へ。
そうして自宅の鍵が見つからず
自分の家まで閉め出されるのか?!と寒い中スーツケースひろげてがさごそするハメに。
<完>

f:id:karinmatasumori:20200124223621j:plain

エレベーター内にある案内板。分かりやすい!

f:id:karinmatasumori:20200130103825j:plain

空港到着ロビーの電光表示パネル。高さが低く大きくて見やすい!

f:id:karinmatasumori:20200125103757j:plain

台北101。案内パネルは日本語も当然のように選べる。うれしい!

f:id:karinmatasumori:20200125103741j:plain

大きなスクリーンでの案内動画も日本語字幕ばっちり。うれしい!

f:id:karinmatasumori:20200130104110j:plain

博物院の展示ガイド

f:id:karinmatasumori:20200130104136j:plain

点字ガイドで説明も形も触ってイメージできる

f:id:karinmatasumori:20200130104204j:plain

実際に触れるレプリカもあちこちに

f:id:karinmatasumori:20200130104231j:plain

タクシーでの案内も丁寧で楽しい

f:id:karinmatasumori:20200124190831j:plain

乗るたびに席を譲る光景を見た台湾の電車内

f:id:karinmatasumori:20200125103545j:plain

公共施設の優先席、シックなデザインもある

f:id:karinmatasumori:20200130104457j:plain

世界一美しいコインロッカー

f:id:karinmatasumori:20200130104526j:plain

どのお店でもこのような翻訳機を当然のように使いこなしています

 

初台湾、行くとこ全て閉店、そうか旧正月だった。<中編>

人も車もなくシャッターが閉まったゴーストタウン
晦日からの旧正月に到着した台湾。

店も観光地も一番の目的の温泉もすべて閉まっていると分かった二日目の午後。
唯一動いていると確認ができた「猫空」という山へ行くロープウェイへ。猫空!

f:id:karinmatasumori:20200129112621j:plain
越後湯沢ゴンドラみたいだけど床がガラス張り。
いくつもの山を登り下りスリリングな30分。

f:id:karinmatasumori:20200129113330j:plain

ここでも笑いっぱなしの私たちですが
相乗りした地元の小学生男児はひきつった表情を浮かべ、一度も床を見ずにいました。
降車後はとりあえず観光客の流れを追って曲がりくねった山道を登る。


鉄観音茶で名高い猫空は標高500mのテラスでお茶が飲めるカフェが人気らしい。
ところが私たちが魅かれるままに入ったのは、山道をそれた崖っぷちに
テントが張られたキャンプ場風の野趣あふれるカフェ。

f:id:karinmatasumori:20200129113449j:plain

f:id:karinmatasumori:20200129113759j:plain

あちこちに蚊取り線香が置いてあったり。
お客は私たちだけで誰も来ない。
眺望はなくとも、お茶が素晴らしかった!

f:id:karinmatasumori:20200129113550j:plain

二層式の初めて見る茶器で、レバーを横に回すとお茶がちょろちょろと出てきます。
お猪口のような小さい器にうつして飲むのですが

f:id:karinmatasumori:20200129113523j:plain
呑んでいるところはどう見ても、……酒。
納まりの良いお猪口でぐいぐいと進みます。
もう一度言います、お酒ではなくお茶です。
いやあ楽しかった。

f:id:karinmatasumori:20200129113719j:plain

台湾まで来たかいがあったと、その後は山の奥深くのお寺でお参り。

f:id:karinmatasumori:20200125161449j:plain
あっという間に夕方、小雨が降ってきて、
ロープウェイ乗り場は建物に入りきらない長蛇の列が道路のはるか下まで続く。
「よっしゃ乗り合いタクシーに挑戦!」とカオル隊長の号令でタクシー乗り場に並ぶ。
タクシーの運転手によって、並んだ順にお客を乗せる人と
適当に拾って乗せる人と色々いるようだと分かり
指を3本立てて「こっち3人!ヘイカモン!」と自己主張。
何とか乗り込んだタクシー、5人乗りなのに8人詰め込まれる。
そうして細く曲がりくねった山道をすごいスピードですり抜ける。
まるで猫バス。猫空だけに。
ロープウェイで一直線30分標高500mの山道。
一歩間違えたら崖から真っ逆さま。
K嬢と引きつりながら隣のカオル隊長を見ればポケモン狩りに夢中。
隣は何をする人ぞ。
猫バスのなかでも平常心。
頼れる隣人カオルさま。
命からがら地上に降り立ちさあ晩御飯。
インスタ映えするキュートな中華まんが有名なお店へ一直線。
カオル隊長スマホの地図ですたすた歩けるのがすごい!と
方向音痴のK嬢と私は感激しながらついていく。
そしてやはり期待を裏切らない閉店コース。
どこもかしこも閉店。
明るく誘う吉野家すき家松屋の牛丼トリオを無視して歩き回り
ようやく見つけたのは年中無休のファミレス。
ファミレス風だけどここもやはり活気があって俄然元気になる私たち。
小籠包がないことに地味に撃沈しつつ
あれもこれもと沢山注文してシェアするけれど、
ビールは人数分。
そして紹興酒も一本注文しちゃう。
だって台湾最後の晩餐だもの。
酒を飲んでいるのはここでも私たちくらいで
他のテーブルは麺やご飯やシュウマイにジュースとか。
台湾人はあまりお酒を飲まないんだそうな。
余ったものは持ち帰り、ホテルで残りのビールを全部空ける。
最終日の明日はいよいよクライマックスの
国立故宮博物院
台湾ツアー企画があったときからカオル隊長が
「白菜とコオロギと豚の角煮だけは絶対にカリンちゃんに見せたい!」と繰り返していた。
博物館に白菜?コオロギ?豚の角煮?
なにやらよく分からぬがとにかくスゴいんだそうな。
博物館は正月でも開いてることも確認した。
よし。
そうしてだらだらとおしゃべりしながら更け行く台湾の夜。


<初台湾、行くとこ全て閉店、そうか旧正月だった。>~後編に続く~

f:id:karinmatasumori:20200129113704j:plain

f:id:karinmatasumori:20200125163330j:plain