活字中毒の私は、新聞の書評欄を読んで
Amazonでポチっと本を買うことも多い。
「わたしを離さないで」もそのひとつ。
ノーベル文学賞を受賞した
カズオ・イシグロさんの作品。
なんだか不気味で変だな。
色んな大事なことを綿密に隠しつつ進む不条理な世界から目が離せない。
なぜ生まれてきたのか、なぜ生きるのかわからないまま、手探りで暗闇を進んでいくような不安と不穏。
問いかけるのは命の本質。
ありえない世界だけど、
もしかしたら‥‥あるんじゃないか、と
じわじわとくる恐ろしさ。
リアルで繊細な情感に、読むのを止めることができなかった一冊です。