スゴイぞグンマ!


群馬県で「母と女性教職員の会」主催の記念講演をしてきました。
出身地で講演できるのはとても光栄です。
教育関係者が多いなか、
親戚や親友、同級生、中学の恩師、高校の恩師と嬉しい再会もありました。


アンケートの感想では
「とても良く他の人にも聞いてほしい。
自分の中、教室の中、学校の中のバリアをなくし
ユニバーサルデザインの考えを深めていこうと思った」
「長く教員を務めましたが、分かっているようで
分かっていなかったのだと気付くことが多い講演,
教員全員に聞かせたかった。」


など嬉しい感想がある一方で、


「今回の対象となっている教職員関係者のなかで
手話言語条例を知らない方が半数もいたことに驚きました。
県や市、当事者団体ももっとPRが必要だと思いました。」
という声もありました。


群馬県では昨年3月群馬県手話言語条例が成立し、
12月には前橋市手話言語条例が成立しています。


県と市町村両方の成立は全国初!なのです。


グンマ県の条例、何がスゴイかって
「当事者団体と議員がともに時間をかけて丁寧に作り上げた」ことです。
通常、条例の文案などは、
ある程度作られてから当事者に参考意見を聞く、という形式が多いのですが
グンマ県では最初から当事者と関係者が共に議論を重ね、時間をかけて、
歩み寄りを繰り返したのだそうです。
その思いが条例の前文や12条に反映されています。


特にスゴイと思ったのは、
教育面では乳幼児期から手話の環境整備や
情報提供の必要性が細かく示されていることです。


一方で、前橋市の条例の特徴は、
教育や医療機関での手話の普及の他
「災害時の支援や手話以外の方法」にも言及していることです。
手話言語条例でありながら、
多様なコミュニケーション手段に柔軟に対応していくのは素敵なこと。


こんな素晴らしい条例は、教育現場の方々にも、県民にも、もっと知ってほしいことです。


今でこそ、進んでいるグンマですが
私が失聴したときは、県内の病院をたらい回しにされた挙句、
なすすべもなく、高価な補聴器を買わされました。
手話などのコミュニケーション手段があることを知ったのもずっと後です。
「聞こえなくてもひとりの生徒として、情報が保障される」
私が育った群馬で、そんな環境が整ってきたことを素直に喜んでいます。


講演会には友人の子どもや、妹と甥っ子も来てくれて
講演中何度も舞台真下にきて
「カリンちゃんカリンちゃん♡」
「カリンちゃんカリンちゃん♡」と呼びかけてくれました。笑