口の中がややこしい

「口の中がややこしい〜」

晩御飯で煮卵をほおばっていた息子のソラがつぶやいた。

なんですと?
口の中がややこしいって、どういうことだ?
その使い方はちょっと違うような気がする。

「ややこしいっていうのはね、ごちゃごちゃになって大変だという意味だよ」
と私が言うと、
「そうだよ、だから口のなかがややこしくなってるんだよ!
たまごの黄身が口の中にひろがって、歯のうらっかわとか、べろの中とかにもぐりこんでややこしい状態になってる。」

なるほど。
そう言われてみると妙な説得力を感じてきた。
確かに、ゆで卵を口の中に入れると、黄身がぼわーっと拡散し、ポソポソと口の中で収拾がつくまでにしばらく時間がかかる。
その状態を「ややこしい」と表現したのだ。

日本語としての使い方は違うと思うのだが、ここでふさわしいのはどんな言葉なのだろうか?

いまのところ、「ややこしい」以外の適切な表現が見つからない。
しばらくはこの「ややこしい」が我が家では流行りそうだ。