菊のおひたしはもってのほか!

karinmatasumori2008-09-03

久しぶりに食べた「菊のおひたし」これぞ故郷の味!


「もってのほか」という名前の食用菊がある。花びらを酢をたらしたお湯でさっと湯がいて出汁醤油やポン酢醤油で合えるだけの一品。
キュッキュッとした食感が楽しく、香りも彩りも美しい。

菊の花というと、仏様に添える花のイメージがあるのだが山形や新潟などでは食用のものが多く出ている。
そういえば幼い頃、新潟のおばあちゃんの家に行くと
広げた新聞紙の上で、山のようなの菊の花弁をむしる作業をよく手伝っていた。
花びらに埋もれた手も、室内も、菊の香りで満たされていた。


私が育ったのは群馬県だが、両親は二人とも新潟生まれだから昔から新潟には縁があった。
実家では、居酒屋「舟宿」を経営している。二年前群馬県にあるお店を弟に譲り、両親は新潟に「舟宿新潟店」を構えた。
20人入ればいっぱいの小さなお店だが、毎日地元の人たちでにぎわっている。


息子の夏休みの最後の楽しみは、新潟の「じいちゃんばあちゃんちにお泊り」。
一週間ほど一人で泊まってくるのだが、行きと帰りは私も同行する。
久しぶりに両親のところへ行っても、二階の住居スペースよりも一階のお店で過ごすことの方が多い。
カウンターで新潟の地酒を飲みつつ、菊のおひたし、茹でたて茶豆、脂ののった秋刀魚の刺身などをつまむ。
夏の終わり、食材に秋の香りを感じるの至福のひととき。