やっぱり聞いているのでは

karinmatasumori2009-08-12

海辺に行き、はだしで歩くだけなのになぜこんなにいい気分になるのだろうか。

左右に広がる水平線、さんさんと照りつける太陽の熱さ、潮の香りを胸いっぱいに吸い込む。
浜辺の砂の感触って、きっと誰にとっても気持ちよい。
たったこれだけで、気分はすっかり非日常。


子どもの頃、夏休みには家族で海に行った。
一日目一杯遊んで、帰りの車の中でふと気がつく。
耳の奥に波の音がずーっと残っていることに。
その不思議な感覚は夜まで続き、安らかな眠りへと導いてくれた。


自然界で、心地よくさせる「1/f(エフぶんのいち)ゆらぎ」というものがある。
波の音はもちろん、小川のせせらぎや、星の瞬きなど、見ているだけで、聞いているだけで心地よくなる。


今の私に波の音は聞こえないが、それでもなおリラックスできたり気分転換となったりと影響を及ぼすのは、耳だけではなく五感を通じて感じているからなのだろう。
脳で「音」を認知できないだけで、身体はきっと、聴いているんだろうと、そんなふうに思う。