雪とスキー

karinmatasumori2013-01-07

スキーで滑降するときの気持ちよさほど爽快なものはない。


雪のないただの山だったら、上り下りも大変な距離を自分の力だけで自由に移動できるのがスキー。
雪国で育った私は、幼稚園にも小学校にも専用のスキー場(リフトなし)があり、毎年水泳大会と同じようにスキー大会があるのが当たり前だった。
小学校では体育で「アルペン」「クロスカントリー」「ジャンプ」と三つの中から選べ、当然のごとく登下校はスキーウエア。
今みたいに機能的なものはなかったから、雪の中を歩いて学校に着くころには、上下ともびしょびしょ。
教室の後方に物干しロープが張られ、色とりどりのスキーウエアがぶら下がる中授業がはじまる。
大変だったのは、スキー板を担いでの登下校。
自分の身長よりも大きなスキー板やストックだ。
何しろ山奥だから、歩いて一時間以上かかるのは当たり前の距離。小学生には本当に大変だったのを覚えている。
本当は禁止なのだが、こっそりスキー板を履いて滑りながら下校したこともあった。


とはいえ、
雪国育ちだからといって、決して「みんなスキーが上手」というわけでもなく。
私も「普通に滑れる」レベル。


お正月、今年の初スキー。
猛吹雪でもガンガン滑る。
雪片が空にただよいながら、舞い落ちてくる光景は神秘的で、どれくらい見ていても飽きない。
ぼそぼそと雲の断片のように落ちてくる大きなぼたん雪
さらさらと舞う粉雪、
羽毛のような軽い雪はダイヤモンドのようにきらきらと光り、
何もかもを真っ白な光景にしてしまう雪の威力、魅力。
一晩にして銀世界になってしまう様子はまるで魔法だ。


スキーの後は雪見風呂。
夜空を見上げると、満天の星空なのに雪が降っていることがある。
湯につかりながら、まるで星が降っているような光景に見惚れる。
大雪の中の露天風呂。
これぞ雪国の醍醐味。
そして忘れてはならない雪見酒
オチはやっぱりこれで。



写真は実家から臨んだ今年の「初日の暮れ」