藤木和子さんのご高著『「障害」ある人の「きょうだい」としての私』

「障害」ある人の「きょうだい」としての私(岩波ブックレット682円)
https://www.iwanami.co.jp/book/b603044.html

「きょうだい」や「家族」という身近だからこそ
デリケートな問題の葛藤をまっすぐな言葉で伝え、
「兄・姉・弟・妹やひとりっ子、障害・病気の有無ではなく
ひとりの人間としての私を見てほしい」と
そんな普遍的なメッセージがストレートに伝わるこの本の著書は藤木和子さん。
だれに対しても真摯に向きあい、深く思考し、
相手の尊厳をとても大切にしながら
関係を紡いでいく人だと、いつも尊敬しています。

メールなどで相談にのってもらう時、
まるで隣にいるように寄り添ってくれる安心感たるや羽毛のお布団みたい。

この本の中では聞こえない弟を持つ「きょうだい」の立場で
書かれていますが、弁護士でもあり、
優生保護法による強制不妊手術に関する裁判でも弁護団として活躍されています。

だから、著書の中でも
だれもが一人の人間として「自分が望む幸せ」を選択し、
決断できる自由と権利について
弁護士の立場から分かりやすい言葉で繰り返し語りかけてくれるし
「はじめに」の章で誰にも言えなかった思いを吐露するところから
家族や進路、恋愛、結婚、ヤングケアラーの課題まで
一気に読み上げてしまう一冊。

「社会に知ってもらう価値がある」と感じたことは声を上げ
羽毛布団の安心感だけでなく、飾らずまっすぐな人柄が伝わる読後感もいい。

手に取りやすい価格でおススメの一冊!
「障害」ある人の「きょうだい」としての私(岩波ブックレット682円)
https://www.iwanami.co.jp/book/b603044.html

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