第15回障害者政策委員会を終えて、ほんの一息。


ちょっとだけ一息、一人の時間。
震災時、食器棚から沢山のグラスが落ちて割れたのに
しっかり原型をとどめていたティファニーのグラスで。


今日は、内閣府の障害者政策委員会第15回目。
私は三回目の出席。
事業者ヒアリングということで、
飲食関係、旅行業界、航空関係、不動産、警察庁法務省
など、11もの事業者が参加されました。
それぞれから、差別の対象となるのはどんなことか?
合理的配慮とは?またその対象外になるのはどんなことか?
等々、細かく回答していただき、それに対して委員が質問や意見を述べます。
とても時間が足りず、発言も限られてきます。


どの事業者も、熟慮されての回答だったので(そりゃそうですが)
今日私がポイントを絞ったのは、三点。
そのうち、ひとつは警察庁に対しての素朴な疑問です。


緊急時の通報についてです。
「警察は110番」というのは国民なら常識であり、
幼いころから自宅の電話番号と同じくらい重要だと教えられます。
私も高校生までは聞こえていたのでそうでした。
でも、聴力を失い、電話にアクセスできなくなると、
何の意味ももたない番号となりました。
ファックス110番やメール110番の対応もありますが、
地域によってのばらつきがあり、
「110」のように単純な番号ではありません。
とても暗記できない番号やアドレスなのです。
通報する方法の一つとしては素晴らしいと思いますが
完全な役割を果たしているとは言い難いものです。


警察への通報ができないというのは、時として命にもかかわることです。
特に、母親という立場になると、子どもの命を守る責任もありますよね。
そんなとき、電話をしてくれる人を探し回った経験も一度や二度ではありません。
聞こえない母親であれば誰でも電話ができずに
警察、救急車を呼べなくて困ったという
経験をした人は多いと思います。
自分のことだったら、怪我でも病気でも、強盗でもなんでもいいんです。
(いいわけないけど)
でも、わが子のこととなると、そうはいきません。
自分の身を投げ出してでも守りたいと思うのです。


なぜ全国で統一した「110」(そして119)に変わるものがないのでしょうか。
聞こえなくなってからずっと思っていた素朴な疑問です。


緊急の場合も通常の場合も、
障害のない人と同等に警察へのアクセスが保障されていないということについて、
どのように考えていらっしゃるのか、教えてください。


という質問をしました。


これに対する回答は
既存のシステム(ファックスやメール)で完全だとは思っておらず
国民を守るという使命のもと、課題をしっかりと受け止め
今後の検討課題としてできることから実行したい。というものでした。


私が尊敬し、信頼している方の情報提供によると、
総務省消防庁は、 東日本大震災の教訓を踏まえて平成 23 年度より
携帯電話やスマホを使って簡単に119番通報が可能なシステムを開発しているとのこと。
その名も
「 緊急Web通報システム ・ ガチャピー 」
ガチャピー・・・か、かわいい。笑
(なんか、昔、似たような名前のキャラクターいなかったっけ??)
このシステムは消防だけでなく、警察やあらゆる緊急通報に対応できるとのこと。


すぐに対応できることではないと思いますが
聞こえないお母さんたちが、もっと安心して子育てできるようになるといいなと
そんなことを思いつつ、
ひとり時間をちょっとだけ楽しんでます。

今週も講演が続くので、諸々準備が遅くなっていてゴメンナサイ!
明日からまた頑張ります。
まずこれ飲んでからね。