強化合宿

「共用品ネット」という市民団体がある。
誰にとっても使いやすい商品やサービスなどを研究し、社会に提案などをしているのだが、メンバーは学生、会社員、デザイナー、建築家、行政の方、主婦や障害のある方など、誰でも参加することができる。
年齢も10代から70代?くらいまでまさに老若男女。

共用品ネットは、いくつかのプロジェクトで構成されているのだが、
私が所属している「気配りアフリープロジェクト」では、
毎年夏になると、「コミュニケーション強化合宿」を行う。
聞こえないメンバーと聞こえるメンバー、時には目の見えないメンバーも加わり、夜通しコミュニケーションの強化を行う合宿。
というか、単に「夜通し酒を飲みつつおしゃべり」しているだけなのだが。

今年も18〜19日と行ってきた。
温泉でのんびりと、美味しい食事に、途切れることのない話題。
コミュニケーション方法なんて、言語や手話だけにこだわらなければ限りなくあるのだ。
筆談だって、書くものは紙だけとは限らない。
広大なおなかをキャンパスとして提供してくれる人もいれば
顔を貸してくれる人だっている。
マジックを握り締めて、いつのまにか皆別人の顔。
巷では阿鼻叫喚合宿などと言われているが、一夜あければ、コミュニケーションの壁などなく、人と人として対等に向き合っているメンバーがいる。

この名物合宿もはじまって、九回目。
来年は十周年記念だ。
継続は力なり。
メンバーのコミュニケーション力は、合宿の賜物でもある。