全ての人が楽しみを享受できる社会に


歌舞伎やお芝居、コンサートやライブ、映画から伝統芸能まで
文化的な楽しみを全ての人が享受できるかどうかが
その国の文化水準を示していると思います。
残念ながら日本では、国立の劇場等で一部の配慮はありますが
「全ての人が楽しめる」には程遠い現状があります。


「みんなで一緒に舞台を楽しもう!」を合言葉に活動しているNPO法人
シアター・アクセシビリティ・ネットワーク(TA-net)が
観劇支援システム研究会を立ち上げ、
舞台や演劇を楽しむための環境を制度化を検討しています。
http://ta-net.org/

先日、私もお招きいただき理事長の廣川麻子さんと公開対談形式で
話しをさせていただきました。
聞こえない当事者として
スーパー歌舞伎2ワンピース」を観劇するために
台本を借りるまでの紆余曲折エピソードやノウハウ、
これまで三回参加した、東京国際映画祭で印象に残っていることとして
山田洋二監督との話しや、
周防監督のインパクトある言葉の紹介などをしました。


また、障害者政策委員会では昨年五月に
第30条 文化的な生活、レクリエーション、余暇及びスポーツへの参加
をテーマとして議論した時、
TA-netさんがまとめた
「舞台鑑賞および情報保障についての意識調査」の紹介をしました。
この調査では、約1000人を対象に行った結果、
聴覚障害者の約9割は舞台鑑賞を希望しているのに、
その中の約半数が諦めるという結果になっており
現状を多くの方に知っていただけたことも話しました。


理事長廣川さんとの対談を通し
障害があるからと、楽しむことを諦める必要なんてない、
そんな社会にしていきたいと、改めて強く思いました。


以下は、当日の報告と研究会の趣旨です。
◆第3回観劇支援システム研究会
4/9(土)12:30〜14:00 神保町貸し会議室
第3回観劇支援システム研究会が開催され、たくさんの方にご来場頂きました。
(手話通訳、UDトークによる文字支援あり)
ゲストに松森果林氏(聞こえる世界と聞こえない世界をつなぐユニバーサルデザインアドバイザー、内閣府障害者政策委員会 委員)をお迎えし、様々な視点からの貴重なお話をたくさんお伺いする事が出来ました。
観劇については、ご自身の経験談も踏まえたお話をして下さり、あらためて舞台における情報保障の必要性を強く感じました。

TA-netの活動にもエールを送って下さった松森様〜本日は本当にありがとうございました。
ご来場頂きました皆様、本当にありがとうございました。

TA-netは、これからもよりよい観劇システム構築に向けて、研究を重ねて参ります。
次回、第4回目を5月に予定しております。
決定次第お知らせ致しますので、皆様どうぞご参加下さい〜。

TA-net
事業推進部
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<本研究会の趣旨>
TA-netは障害の有無を問わず誰でも、
舞台や演劇を楽しめる環境を作っていこうと活動していますが、
そのために、制度としての観劇支援システムが必要と考えます。

制度化に向けて検討するため、このたび「観劇支援システム研究会」を立ち上げました。
本研究会では、下記2点について検討します。

・効果的な観劇支援システムの形は何か?
・システムを制度化させるための方法は何か?

まず、有識者を一人ずつお招きし、
現時点での状況についてお話を伺います。

過去にお二人をお招きしました。

第1回 おときた駿都議会議員(2月3日)
http://blog.canpan.info/ta-net/archive/255

第2回 藤木和子弁護士(3月1日)
http://blog.canpan.info/ta-net/archive/262