耳の日、テレビの字幕は増えているのか?手話放送は?


3月3日耳の日は、日テレが朝から夜まで終日字幕放送を行っています。
この日テレの取組みは、2011年から開始されて7年目。
朝5:50からの「ZIP!」が字幕付きで見られるのは嬉しい。
普段、朝のニュース番組は民放は字幕がつかないからです。
朝って一番テレビを見る時間だと思うんだけどな。


総務省の、平成27年度の字幕放送等の実績を見るとこんな感じ。
NHK総合    93.8%
NHK教育    80.1%
在京キー5局  99.0%
在阪準キー4局 97.0%
在名広域4局  94.5%


だいぶ増えてきた感がありますが、これらはあくまでも
「普及目標の対象となる番組」です。
字幕放送の対象外の番組とは


・複数人が同時に会話を行う生放送
・外国語の番組
・大部分が器楽演奏の音楽番組
・権利処理上字幕をつけられない番組


しかも、目標の対象となるのは
「7時〜24時まで」という決まりまであります。
多様化している現代の生活様式とそぐわない感がありますね。
昭和じゃないんだからw


これが、朝の番組ZIP!やスッキリ!(日テレ)、
グッド!モーニングや羽鳥モーニングショー(テレ朝)、
あさチャン!(TBS)、
めざましテレビやとくダネ!(フジ)に字幕がつかない理由かと思われます。
朝の番組って、沢山のアナウンサーがまとめて出ていますものね。
でも、TBS朝8時〜「ビビット」は唯一字幕がついています。
TBSの頑張りもあるのですが、つまりテレビ局がやろうと思えばできることなのです。



ですから、総務省のHPで
実際の総放送時間に占める字幕放送の割合を見るとこんな感じです。


NHK総合    80.6%
NHK教育    69.2%
在京キー5局  57.9%
在阪準キー4局 54.5%
在名広域4局  50.5%


民放は50%台とぐんと下がります。
さらに手話放送に至っては2%程度。
NHK国会中継は、1953年から放送されているのに
字幕も手話もつかない現実があります。


「義務付けられていないから」
「早朝は字幕入力者の確保が難しい」


などなど様々な理由を聞きます。
字幕制作の現場は何度も見学しているので
その緊迫感漂う大変さも理解できます。
しかし、障害者差別解消法が施行されて一年
音声認識技術も進んでいる今
「本来あるべき社会の姿とは」を改めて考え
新たなチャレンジにも期待したいと思うのです。
そのためにはどんな応援でもするんだけどな
ビール片手に思う3月3日耳の日