バレエ界の奇才マシュー・ボーンによる『シンデレラ』来日公演。
シンデレラの舞台が、第二次世界大戦中の「ロンドン大空襲」!
明日があるのかどうかもわからない戦時下、一瞬一瞬が刹那的で美しい。
そうか、バレエって台詞がないんだ。
来日公演なので、これまでの作品同様字幕があると思いきや、字幕の気配はなく、
あれ……と思ったのですがすぐにひきこまれました。
まるで言葉を発しているかのようなダンスなのです。
今回の振付・演出をつとめたマシュー・ボーンは
「ダンスは世界共通語である」と言っている通り、映画を見ているようなバレエでした。
お馴染みのおとぎ話なのに斬新な世界観。
継母は予想を裏切らない意地悪っぷりがクレイジー。
クラブ「カフェ・ド・パリ」での大勢の酔っぱらいダンスは圧巻!私も交じりくらい。
ベッドルームでのデュエットは悲しく美しく。
結末も夢があって良かった。
今回もまた音を振動に変換する「Touch the sound」を連れてきました。
楽器インターフェース研究者、金箱淳一君が製作したデバイスです。
聞こえない私に、美しきワルツから、空襲警報のサイレンまで、微細な振動で教えてくれるのです。