「ユニバーサル社会を創造する事務次官プロジェクト」にて講演

ナミねぇこと竹中ナミさんが主催する
「ユニバーサル社会を創造する事務次官プロジェクト」にて講演。

内閣府財務省経産省総務省厚労省国交省
文科省防衛省農水省環境省の10省から
事務次官と各省課長級が25人〜50人程度参加し
昼食の時間、おにぎりを食べながらの非公式な勉強会です。


目的は、共生・共助の社会(ユニバーサル社会)を創造するため
官僚トップたちに、社会の様々な場所でユニバーサルな取り組みを
先駆的に行っている事例を知っていただき
得た知見をご自身の仕事や社会全体のため生かしていただくこと。
2007年より毎月各省庁持ち回りで開催して12年…
「継続する」という簡単そうでいて難しいことを実践されているナミねぇを
心から尊敬します。


今回は、私の小さな野望をめぐる五つのテーマをお話しさせていただきました。
1、聞こえる世界から聞こえない世界へ
私が人生のテーマを「ユニバーサルデザイン」にしたきっかけ
2、「手話を言語とするお客さまにも等しく最高のおもてなしを」と
?羽田エアポートエンタープライズと一緒に2017年より始めた
「ふやそう!手話ができるスタッフプロジェクト」の紹介
3、世界トップレベルのユニバーサルデザイン水準を目指し
当事者参加型を前提とした議論の場を繰り返す成田空港の取組み紹介
4、言葉の壁を超えて、人はもっと自由になる
「ダイアログ・イン・サイレンス」の紹介
5、「一緒に楽しむ」を実現するために
映画、テレビやCM、国会中継、電話リレーサービスといった
聴覚障害の課題と提案など


話題が多岐にわたっているので、久しぶりに徹夜までして準備。
国会中継の課題については
自らが手話で質疑をされてきた薬師寺みちよさんにもご協力いただき
10月24日の画期的な放送と今後の課題も紹介できました。
手話通訳は、いつもどこかでコンビしている森本さんです。


質疑応答では、ダイアログ・イン・サイレンスに参加したいというお話しや
当事者参加型議論の配慮についての質問、
手話や電話リレーサービスについての質問もあり
重要な課題を共有する貴重な時間となりました。
嬉しいご感想もいただいています。



・すごく心が揺さぶられたプレゼンテーションでした

・ダイアログ・イン・サイレンスのように、問題意識を持つことと
楽しんで取り組むことが両立できることを思い知らされました

・より良い世の中にするためにはどうしたらよいか、
当事者視点に立ってもっと考えていかなければと思いました

・国の委員会は、障害者団体の男性が多いですが
そんな中で女性の視点はとても貴重だと思いました

・これまで手薄と言われてきた聴覚・視覚障害者への情報保障に
ついてもっと力を入れていきたいと思います

海外で非常ボタンのないエレベーターに閉じ込められた経験を
思い出しながら聞いてくださったというお話しもあり
もったいないお言葉の数々、嬉しい限りです。



私にとって講演とは、
一つとして同じものはないので、毎回の準備は「産みの苦しみ」の連続です。
課題や権利の押しつけだけにならないよう
いかに共感していただくかのポイント選びや
一緒に考えていただけるような運び方、問いかけ方、提案など
何度も繰り返し構成を考えなおします。
「正解」も「100%」もないので
結局は、自分自身が納得するまで準備をするしかないのだと思います。
でも、終わった後のナミねぇからのひと言で、疲れもすべて吹っ飛びました。



「果林ちゃんのご講演は、聴く人すべてに
“生きていることの意味を問い直す時間をくれるもの”という感じがします」と。


何度も反芻し、胸の中に大事に抱えていこうと思いました。
このような機会と出会いとナミねぇに心からの感謝を💛