日本で唯一、聴覚障害者と視覚障害者のための大学
「筑波技術大学」の総合デザイン学科卒業制作展2024が
WEB展示されています。(3月31日まで)
個人的に一番響いたのは、藤巻美奈さんの
『聴覚障害者の自己受容を目的とする、認知行動療法に基づき整理した短編漫画の制作』です。
聴者の家庭で育ち、⼀般学級で学んだ中で葛藤してきた経験や
聴覚障害に起因した生きづらさのエピソードを研究し、
自己肯定につなげるきっかけを目指したものです。
当事者研究は、自分自身と困りごとを切り離し
客観視して「言語化」する力が必要ですが、
藤巻さんは「言語化」することに加えて
「ギャグ漫画」という手法で「描写」し、自分自身の物語を昇華させています。
優秀賞は
草次祐衣さんの
『聴こえる親と聴覚障害のある子どもとの良好な関係構築にまつわるショートストーリー制作』
多田伊吹さんの
『デフリンピックを想定した聴覚障害のある選手のための支援ボックス開発』
その他興味深いテーマも沢山。
◆人間が感じる恐怖の要素や視覚効果の分析に基づいた音のないホラー動画の制作
◆漫画表現を用いた舞台パフォーマンス
◆文字テロップ動画制作と印象評価
◆聴こえる親と聴覚障害のある⼦供との関係構築にまつわる本(ショートストーリー)
◆LGBTをテーマにした絵本の制作
◆聴覚障害児が楽しく遊べる⼿作りおもちゃの教材・教本
◆⽇本の美術館のポータルサイトにおけるUXデザインの検討と制作
◆デフリンピックを想定した、聴覚障害のある選手のための支援ボックスの開発について
◆ライブの情報保障
◆テーマパークでよく使う⼿話表現
◆手話を第一言語とする人に配慮した写真撮影テクニック教材の制作
◆視覚的に楽しめるミュージックビデオの制作
◆ろう・難聴者の⾃⼰受容を⽬的とする、認知⾏動療法に基づき整理した短編漫画の制作
◆ライブ の情報保障に関する研究〜 MCの伝達方法について〜
◆聴覚障害者が理解しやすい短時間PR 動画の制作~筑波技術大学産業技術学部の紹介動画を例に~
◆聴覚障害者のためのコミュニケーション支援ツールの研究
どの作品も3月31日までWEBで見られます。
https://www.tsukuba-tech.ac.jp/topics/2024/03/05001229.html
また3月5日~3月10日までつくば美術館で開催中の
「第23回チャレンジアートフェスティバルinつくば」では
優秀作品の展示のほか
つくば市共同募金委員会より依頼を受けて
開発・デザイン制作した赤い羽根共同募金カプセルトイなどの
学生作品も出展中だとか。
このカプセルトイ、
いわゆるガチャガチャですが、
中身も学生がデザインしたもので、個人的にイチオシです。
https://www.tsukuba-tech.ac.jp/topics/2024/03/05001229.html
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