まさかの誤飲

子どもが寝た後のひとりの時間ほど、ほっとするものはない。
今日も良く働いた〜〜!と伸びを一つ、さてお茶を…と思ったときに、息子が起きてきた。
しかも、口の周りが青だらけだ!
そう、青だらけ!
カキ氷のブルーハワイを薄めずに食べたような青さで口周りがそまっている。
引きつっている私に一言。


「インク飲んじゃったぁ〜(泣)」と、しゃべったその口の中も真っ青!

「はあ?なんでインク??」


とにかく、洗面所でうがいをさせた。
吐き出す水もキレイな色水状態。
聞けば、寝ようと思ったらベッドにボールペンがあったのをみつけ、それを分解してみた。
すると、ボールペンのインクが入っている部分はまるでストロー。
ためしに、お尻からチュッと吸ってみたらインクが出てきたらしい。
想定外の出来事だったという。
そりゃあびっくりしただろう。
まさかインクを吸っちゃうとは思わないもんな。
青い口で泣きながら説明する息子に、あきれるやら慌てるやら。

とにかく、水をたくさん飲むように指示し、私はすぐさまネットで誤飲の対処法検索。
洗剤、シンナー、灯油、クレヨン、花火やら紙おむつ(!)まで様々な誤飲時の対処法が明記されているのだが、どこを見ても
「ボールペンのインク」なんて具体例は見つからないのだ。
「ボールペン」という固形物はあったのに。(飲み込めるのか?)
ボールペンのインクがどんな素材なのか分かれば、まだ調べようがあったが、私には分からなかった。
さらに、どのサイトを見ても「心配ならすぐに医療機関に電話相談をしましょう」とある。
ファックスやメールでタイムリーに相談にのってもらえるシステムなんてどこにもない。

ううう〜〜〜電話できないんだってば!!

こんなときに、いつも相談している友人は、さきほど「今日はこれから懇親会!」とメールがあったばかりだった。飲んで盛り上がっているときにお騒がせするのも気がひける。
結局、水性インクだから大丈夫!らしいと分かり一安心を得たが。
緊急時こそ、きちんと医療機関と連絡がとれるシステムや体制を整えることは何よりも重要である。


「聞こえないから連絡できない」ではすまない問題。


かかりつけ医のお医者さんに事情を話して、メールアドレスを教えてもらおうかな…などと考えてみた。

ちなみに。

私が誤飲検索ですったもんだしている間、息子は私に言われたとおりに水を飲み続けていた。
口の青さはすっかり薄くなっていたが、続けて五杯も水をがぶ飲みしたその顔は真っ青だった。

その夜、息子がトイレで何度も目が覚めていたことは言うまでもない。
コレに懲りて、二度とボールペンのインクを吸ったりしないことを祈る私であった。