麦秋の季節、シルバー大学校で。2009

今年もまた、金色に輝く麦畑を眺めながらの電車で
栃木県のシルバー大学校講義を終えてきた。
シルバー大学校とは、昨年もブログに書いたが、
60歳以上の方々が学ぶ学校で、毎年楽しみにしている仕事の一つ。
http://d.hatena.ne.jp/karinmatasumori/20080605


一番最初に訪れた北校では、演壇の机脇に松やツツジの盆栽が飾られていて、大変感激。
緑の苔がしっとりと潤っていて、松の自然な形に、花の色は鮮やかに。
講演会などで、お花を飾っていただくことは多いが、盆栽は初めてだ。
生徒さんがご自慢の一品をわざわざ持ってきてくださったのだという。

なんだか、身も心も穏やかになり、今年の講義は例年以上に笑いあり涙ありでとても楽しかった。

生徒の皆さんは、私の両親と同じくらいの年代。
私が聞こえなくなって毎日泣いてばかりいたとき、そんな私を見て父は一言紙に書いた。

「お前の涙を見ていると、いっそのこと、お父さん達も聞こえなくなればと思う。
でも、もしお父さんが同じ立場だったら、絶対に乗り越えるぞ!」

と。
これは、今でも私の大きな支えになっている一言。
こんな話をすると、生徒さんたちも自身と重ね合わせるのか

「もし、自分だったら貴女のお父さんと同じような言葉をかけてあげることができるだろうか‥」
と、あとでメールをくださる方も多い。


酒好きの私に、地元の美味しいお酒を教えてくださる方もいた。
講義中にこっそりと私宛の手紙を書いて、最後に渡してくださる方もいた。
休み時間にはいろんなお話をしてくれる。

みんな穏やかでゆったりとしながらも、よく笑う方ばかりだ。
私も本当に良く笑った。

そして、今年も私のお世話や手話通訳のお手伝いをしてくださったシルバー大の卒業生。
毎回毎回手作りお弁当を用意してくれて、帰りの新幹線では幸せ一杯の私。


本当に美味しいんです。手作りのお弁当!