進化する情報保障


先週六本木ヒルズで行われた「Universal Communication Labo(以下UCL)」の
第1回Bizセミナーでは ジョン・カビラ氏を司会に迎え
「障害者差別解消法について」議論が交わされました。


ゲストとして『株式会社NTTドコモ』のCSRご担当者や、
ダイアログ・イン・ザ・ダーク(DID)』の志村真介さん、志村季世恵さんをお招きしました。


来年4月に施行される障害者差別解消法に向けて、法律・教育・企業など様々な方面から見て進めるジョン・カビラ氏の進行はさすがです。


情報保障は、株式会社プラスヴォイスさんの「遠隔手話通訳」と
シャムロックレコード株式会社の「UDトーク」。
会場の音声をプラスヴォイスの東京通訳センター(渋谷区)に送り、
テレビ電話映像を用いてリアルタイムに会場のプロジェクターで投影していました。
安定した手話通訳はストレスをなくします。
その横で、「UDトーク」で音声認識された文字が表示されます。
ここまでは、最近増えてきた情報保障のパターンですが
更に今回は、
QRコードを使うことでスクリーンに表示されている「UDトーク」を
個人個人のスマホで共有し、見ることもできました。
参加型情報保障!?
これ、何がスゴイかというと
スクリーンと同じものを自分のスマホに表示し、机においてみながら、メモを取れること。
これまで講演会やセミナー等を受講しても、通訳を見続けるので、メモをとりたいのに取れないというジレンマがありました。
前方を見ながらメモを取るとぐちゃぐちゃだったり、ノートからはみ出て机に書いてたり。
そうしたジレンマからの解放!
メモとり放題!


もう一つの素晴らしい点は、
最前列席からの解放!
これまで講演会やセミナー等では、
一番前の見やすい席が用意されましたが一番前って座りたくないときありますよね。笑
QRコードを使えば会場の席を自由に選べます。
フリーです!


更に更に今回は、ヘッドマウントディスプレイもありました。
メガネに文字表示されるやつです。
これまで、バリアフリー映画などで使用し、
メガネタイプは「よそ見をしても字幕が付いてくる良さ!」を実感していました。
(聞こえる人はどこを見ていても音声が入るけど、
聞こえない人は通訳から目をそらしたら情報遮断されちゃうんですね)
そして今回私は、
司会のジョン・カビラさんのカッコいいお顔や表情をしっかりと見たいためにこのメガネから、文字通り目が離せず!
通訳のスクリーンが端にあったため、ジョン・カビラさんのお顔と交互に見るのが大変だったんです。
でもこのメガネがあれば見つめ続けたまま、文字通訳が見られるんです。
そんなこんなで、いろんな形の情報保障の良さを発見できた一日でもありました。
内容や参加者に合わせて柔軟に対応し、進化させていくことが必要だと思います。
そしてそれらを、効果的に活かすには使う側の思いが必要です。
音声認識であれば、最初に名乗り、はっきりと話すことを心掛ける。
早口にならないよう心掛ける。
発言がかぶさらないよう心掛ける。
「伝えたい」という思いなくしては活用できません。


本日10月7日から東京ビックサイトではじまる「福祉機器展」では、
シャムロック・レコード株式会社も初めて出展するそうですよ。
ぜひ試してみては!


今後もUCLではセミナーや海外の状況を体感するツアーなどが開催されます。
代表の中澤さんや乙武さんの「世の中を良いものに変えていきたい」という強い熱意と共感する同士が集まったUCL、今後も注目です!


余談ですが、ここのトイレに向かう通路を曲がったら私の前に人が立ちはだかり動こうとしないのです。
右へ避けると彼女も右へ。
左へ避けると彼女も左へ。


…………鏡に映った自分でした。
気がついて大爆笑!!
衝突しなくてよかった。
一緒に行った佳代子さんも笑ってくれました。
大丈夫か私!