思考と対話を繰り返す豊かな時間

久しぶりのオフは登山へ。

本業とダイアログ・イン・サイレンスとで毎日様々な人と対話を交わす日々。
出会いの数だけわき起こる思い。
それらを言葉にできぬまま放置すると淀んでしまう。


だから、ひたすら山道を登りながら自己との対話を繰り返す。
このもやもやは何故だろう?
あれはどういうことだったんだろう?
あんなに嬉しかったのはなぜかしら?
思考と対話を繰り返す豊かな時間。


山の空気はエネルギーをくれる。
思い思いに枝を伸ばし葉を広げ
光と雨水を一身に受ける木々は生命力に溢れ。
足元のシダやコケ、朽ちた木の香り、泥のぬかるみも好き。



太陽を遮るものがない岩場に出ると、汗だくになり思考も停止。
空を見上げると一羽のタカがゆうゆうと弧を描いていた。
羽ばたきはほとんとせず風にのってる感じがすごくいい。
山々の稜線を見下ろしながら青空に浮かぶ白い月を見る。
まるで異世界のような光景に、私は驚き思わず声を出す。


「月が動いてる!月が動いてる!!」と。


即座に
「動いてるのは雲だよ」とつっこまれた。
途中赤色の美しいキノコを見つけ


「キノコらしいキノコだー!」とはしゃぐ


「茸らしい茸ってなんだ?!」とつっこまれ笑いがとまらなくなる。
自分の思考がクリアになったり
そうかと思えば現実と非現実の境界があやふやになったり
日常のいろんなことが一掃される。
登山とはかくもすごい清浄効果があるらしい。
山育ちの私にとってはまさに山へ還る、そんなかんじ。
あれだけ登り降りしたのに筋肉痛にもならないって、恐るべし山!