「ことばの交換」は引出しを増やしカラフルにする

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「間(ま)」の大切さを教えてくれた人、村上信夫さん。
自撮りにはまっていると86センチの腕を伸ばす。

5年ぶりにお会いしましたが、あったか笑顔でコミュニケーションをうんと楽しんでくださる方です。
前回は筆談中心でしたが今は音声認識UDトークという最強アイテムが。
お店など周囲が騒がしい場では認識率が低くなりますが、
さすがはNHKアナウンサー。認識率抜群。

時々誤変換がでてくると

「アナウンサーとしての村上が試されている気がする」
「コラ!そんなこと言ってない」
とUDトークにツッコミつつ(このツッコミも当然認識されるわけで)
何かの拍子に誤変換された言葉がこちら。

 

「ずぶい」。

 

ずぶいって!個人的に「ずぶい」ツボで
「新しい言葉も生みだすUDトークすごい!」と爆笑。
ところが先ほどググってみたらなんと存在する言葉。

競馬用語で、

「騎手の指示に対する反応が鈍く、自ら走ろうという意思に欠ける競争馬の性格」をいうのだとか。
わたしのこと?!
当たらずと雖も遠からず。
しばらく流行りそう。

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こうして音声認識を使いながらも
もともとメモをとる習慣のある村上さんは筆談も活用し
全国で展開している「ことば磨き塾」の話や、
「うれしい言葉」のきっかけ
「対話とは何か」
「沈黙の向こうには豊かな森が広がっている」ことなどなど話題は尽きず。

 

お互いの年齢を話しながら
「村上さんと私を合わせたらちょうど100歳ですね!」と言うと
「110歳だよ!」と。
さすが「うれしい言葉のシャワー」を意識している人は頭の回転も早いのです。(←数字弱いネと更なるツッコミ)

 

聞こえない私が初めてラジオに出たのが平成18年。
村上信夫さんの「わくわくラジオ」。
ラジオとはタイムリーなやりとりが中心。

手話通訳をしてもらっている間の「間(ま)」やタイムラグが心配だという私に

「間は大切。むしろあったほうがいい。
間があると話を理解しやすくなるし、リスナーは
次はどんな言葉が出てくるんだろうともっと耳をかたむけたくなるから。」

 

若かった私にとっては、その後の講演人生を変えるほどの大きな学びでした。
あがり症、早口、緊張すると真っ白の私でしたが、
村上さんからの言葉で、少しずつ話し方や講演の仕方も変わってきたように思います。
今では私自身も、お客さまを見つめ
呼吸をすることで「間(ま)」を心地よく思えるようになったからです。

講演に何度も来てくださる方から
「あなたの笑い声と、そして何よりも間(ま)がいい。」
そう言われたときは、本当にうれしかったものです。

 

言葉を武器とせず、大切に慈しむ人との「ことばの交換」は
ことばの引き出しを増やすだけでなく
いろんな形になったり、カラフルになったり、いい匂いの引き出しが増えたり
シャボン玉が出てきたり、音楽が聞こえたり
引出しの中に引出しを発見したり、異次元につながっていたりと
不思議の国のアリスの世界のような時間。

 

わたしは笑いすぎ、むせて呼吸ができなくなり
それこそもう、笑うことも命がけに。

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村上信夫さんオフィシャルブログ「ことばの種まき」
この時のことを村上さんもブログに書いてくれました。
https://ameblo.jp/nobu630/entry-12477840991.htmlf:id:karinmatasumori:20190618103321j:plain

UDトークの手書きモードも楽しんでくれました