外が見える試着室

karinmatasumori2008-05-30

試着室・・・私はそれが苦手だった。

何年か前、デパートで洋服を試着していたら突然カーテンを開けられて、鏡越しに仰天した下着一枚の私と店員さん。
店員さんはおそらく、試着室の外から「いかがですか〜?」などと声をかけたのかもしれない。
けれどもそんなの聞こえない私。たまりかねた店員さんが、OKですか?の念を押したりして開けてしまったのだろう。気まずいったらありゃしない。
ドア一枚、カーテン一枚隔てるだけでコミュニケーション断絶状態となってしまうのだ。それが原因で被った数々の珍事件は、エッセイ「星の音が聴こえますか」にも書かれている。
そんなこともあってか、いまだに試着室へ入るとドキドキしてしまうのだ。
だって、いつ、どんな声をかけられているのか分からないんだもの。
良く行くお店や、きちんとフィッティングするために店員さんとコミュニケーションしたいときは、あらかじめ聞こえないことを伝える。
でも、ちょっと試着したい、というときは流すことも多い。

そんなときは、試着しながらも常に視線は鏡に映るドアや、ドア下の隙間に見える影。
ドア下の隙間に影があるときには、店員さんが近づいてきているということだ。慌てて着替えてドアを開けたりしてなんだか落ち着かない。試着ごときにここまで神経を使ってるなんて私だけ?!


さて、今日入ったお店の試着室。広ーい試着室の中にモニターがついている。
モニターには、試着室外の風景が映っているのだ。店員さんが近づいてきたり、声をかけていれば見て分かるようになっている。


安心して試着ができる〜♪


思わず、試着もそこそこにモニターの写真をとってしまった。モニターに誰も映っていなかったのが残念だ。


・・・もしや、試着室の中の様子も店員専用のモニターで見られていたりして…ってそんなことはないよね。覗きになっちゃう。

これがあれば、聞こえない人だけでなく子連れでお買い物に行き、試着室の外で子どもを待たせているときなどは様子が分かって安心だ。
友達や恋人同士で買い物に行き、試着して「似合うかしら〜?」とばかりに笑顔でカーテンを開けたら誰もいなかった、という恥ずかしい思いをすることもなさそうだ。