親子三世代エンタメ珍道中inベトナム
きっかけは今年の初夢か。
「29番ゲートに11：45分待ち合わせね」と父と会話する夢。
そのことを話すと母ケーコが「メキシコかベトナムがいいなぁ」という。
旅は道連れ世は情け。
2月3月は忙殺というにふさわしいスケジュール
その合間をぬって、東京駅で待ち合わせた両親と出国成功。
ホーチミンについた夜、近くのスーパーでビールと思しきもの全種類を買い込んで乾杯。
両親は新潟⇒東京⇒成田空港⇒ベトナム、と考えてみたらスゴイ移動。
父曰く「70歳でベトナムに連れてこられるとは思わなかった」
初日は市内観光、ほかのお客さんと一緒のバスで
旧大統領官邸で軍事施設を見ながら戦争時代の話しを聞いたり、
観光スポットを巡る。
官邸のホールに敷かれた丸い巨大な絨毯。
立派な龍の刺繍を見て
「これってキリンビールのキリンだよねぇ…」と爆笑する私たち。
だって暑いんだもの……なにしろ33度だ。 
この旅で忘れていたことがある。
私は暑いのが極度に苦手であり、
私以外の、父、母、息子はパクチーが食べられないということ。
ベトナムではどこでも香草が豊かで盛りだくさん。
パクチー、ミント、赤しそ、ドクダミ、オリエンタルバジルなど
好きなだけ入れて巻いて食べられる葉っぱ天国。
お昼のベトナム料理で早速パクチー祭り。
器から葉っぱのかけらを取り除いて食す三人を見ながらモリモリ食べる私。
ビールは「サイゴン」で乾杯。
母ケーコが、ビール瓶を指さして何度めかの追加注文をすると
スタッフに「最後の一本だ」と言われたそうだ。
「お昼の時間が決まってるからかな？最後の一本だって言われたよ」という。
お店のスタッフが「これが最後の一本だぞ」ととがめることがあるだろうか？
ここで聴覚障害者特有？の一瞬の推理が始まる。
「お母さん…それ、最後の一本って言ったんじゃなくって、“サイゴン、1”って確認してくれたんじゃないの？」
母ケーコ：サイゴンビールを指さして「１」と指を立てる
スタッフ：「サイゴン、１」と確認
それを「さいごの一本」だぞ！と聞き間違えた母ケーコ。さすが。
その後「最後の一本」はずっとネタに。
一日の観光が終わり、それぞれのホテルをめぐりバスの乗客が先におりていくとき
「おつかれさまでした！」とひとりひとりに声をかける母ケーコと私。
そんな様子を見た父と息子が
「仕事してるみたい」と笑っている。
お店に来たお客様をお見送りしているようだという。
言われてみればたしかに。笑
2日目はフリープラン。
ヒンドゥー教寺院の美しいタイルを見たり
フレンチコロニアル邸宅の美術博物館などを散策。
お昼は「カニが食べたい」というカニ大好き母ケーコ。
ベトナムに詳しい友人、秋野さんにメールするとすぐに情報を送ってくれた。
この後秋野さんには何度となくお世話になる。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100003259876365
それを頼りにカニ料理「Quen94」へ。
脱皮直後のやわらかいカニの丸揚げやカニの揚げ春巻き、カニの炒飯などカニ尽くし！
テーブルに沢山の香草や漬けダレが並び、母ケーコが手を出そうとすると
お店のオバチャンが来て「ぺしっ」とし
「今から食べ方を教えるからちょっと待ちぃ」
「ほらそこ、手出さない！しっかり見なはれ！」みたいな感じで、食べ方を実演してくれる。
さすがの母ケーコも借りてきた猫のように。
何を食べても美味しくてビールも進みます。
テーブルがビール瓶だらけになったので、母ケーコが数本まとめてオバチャンに差し出したら
「そこ置いといて！」とテーブルの下を指差す。
お店のオバチャン強し！
太刀打ちできない母ケーコ
「お勘定お願いしますってベトナム語で何て言うの？美味しいは？ありがとうは？」と聞いてくる。
そうしてしばしガイドブックのベトナム語で練習した母ケーコ
オバチャン呼んでベトナム語を披露。
ニッカリ笑ったオバチャンと母ケーコの心が通いあった瞬間でした。
天晴れ！
ホテルでは毎日屋上プールでビール飲みつつ
夕暮れを過ごし、食事に出かけては
「最後の一本！」を繰り返す陽気な酔っぱらいたちのベトナム珍道中。
～後編に続く～
