煩悩退散


2019年元旦には実家の家族たちとぞろぞろと近くのお寺へ。
甥っ子姪っ子、妹たちと6人で鐘の下に集まり一人ひとり鐘を打つ。
真下で聞く鐘の音圧の大きいこと!
ひっくり返るかと思うくらい。


下で待っていた両親や弟いわく、
鐘はゆっくりと荘厳にゴーーーーーンと鳴り響くものなのに
私たちの時だけ
ゴンゴンゴンゴンゴンゴン!と連打のごとく、
だったとか。
だって、他のお客様達も下で待っていたんだもの…。


後で弟が撮った写真を見ると、私はバズーカ砲抱えてるみたいだと言われる。
煩悩退散!

その後は毎年恒例の元旦温泉。
車でちょろっといくとあちこちに温泉がある幸せ。


夜の宴の途中、外に出て星を見る。
酔いが醒めるほどの美しさ。
夜空一面の星座から、ぱらりぱらりと降る雪はまるで星が落ちてくるみたい。
外灯がないのに明るい雪の世界。
真っ白な世界の中の小さな小さなものたちも
見過ごしてしまいそうな葉っぱも氷柱も霜柱も光を受けると美しくて。

家のなかには両親がいて弟や妹たちがいて、甥っ子姪っこたちもいて。
おじやおば、昔からお世話になっている方々もいて
家族や親しい人達みんな笑顔で美味しいものを食べて飲んで
ただそれだけなのに満ち満ちた幸福感。


私が帰ろうとするときは毎年必ず吹雪きはじめて。
「果林ちゃんてやっぱり…」
というお決まりの言葉を今年ももらう。
月明かり、星明かり、雪明かりのもとで過ごすかけがえのないひととき。

『言葉になりえないものを大切にするために言葉はある』
そんな言葉を思う2019年の始まり。