JR西日本さんでの講演会、桂福点さんと!

二月、JR西日本さんにて講演をさせていただきました。

第一部は視覚障害のある桂福点さんの講演
第二部は聴覚障害のある松森果林という二本立て。
見えない立場、聞こえない立場からという面白い企画です。

とはいえ、桂福点さんといえば落語家であり
NHK「バリバラ」やパラリンピック特番などで
丸坊主に鼻ひげ不思議なメガネの存在感。
見た目を裏切らない笑いが最高に面白い人。

そんな方の後に講演だなんて……
お話をいただいた時には
しばし悶絶しました。

が、引き受けて本当に良かったと心から思った一日となりました。

講演当日、ステージ中央には落語舞台に、
赤い毛氈と座布団が。
これだけで雰囲気あるのに、ステージ端には
点字ブロックも敷いてあり、ワクワクするのです。
私も、観客の1人となり手話通訳を見ながら参加しましたが

福点さんのお話はそれはもう面白くて。
イントロクイズに合唱に手拍子うっての盛り上がり。
視覚障害者(福点さん)を誘導する実技では
ステージをホームに見立てて電車が走ったり!
人も空間も余すことなく全部活用するのはさすがです。
まったくもって飽きないあっという間の二時間。

福点さんは、全盲の友人を駅の転落事故で亡くした悲しい経験がきっかけで
落語を通して
「落ちない噺」を始めるようになったというエピソードがあります。

だからなのでしょうか、笑いの中にも
切実な思いや、人への温かさ、
悲しいことを繰り返さない社会にするための
真摯な思いが言葉の端々からユーモアと共に伝わってくるのです。

笑いながらも、ちょっと涙を流したり、深く考えたり
そしてやっぱり笑っちゃって…そんな桂福点ワールドの虜になりました。

こんな空気で、次は私の講演会。
一瞬緊張したものの
逆に考えれば福点さんが会場を十分すぎるほど温めてくださったので
私は私らしく、楽しみながら講演を終えることができました。

今回の講演ではJR西日本支社長の森川様や副社長もご出席され
とても気さくに応じてくださったのが印象的でした。

と、ここまでが講演会についてです。

実は福点さんとは、
12月の東ちづるさんが主催されたステージ
「月夜のからくり」で偶然お見掛けし、声をかけ、「わ~~~2月は大阪で飲もう飲もう!」と
両手を取り合ってピョンピョン飛び跳ねたりしていたのでした。

その番外編はまた後で。
f:id:karinmatasumori:20200302215355j:plain