「小松市多様なコミュニケーション手段の利用を促進する条例」普及啓発のための講演会。
四月に金沢市で講演をした際、聞いてくださった小松市の職員からご相談があったのがきっかけです。
私自身のことから、多様なコミュニケーション手段に関して
実際に関わってきた公共施設の事例から
自分自身の子育てと井戸端手話の会を通したコミュニケーションまで
ひとりひとりがかけがえのない存在として大切にされる社会にしたいことなどを話しました。
一般市民の中に聴覚障害者と、そして視覚障害者が多かったのもうれしいことです。
この条例を進められてきた和田市長の最初のご挨拶では
手話でジョークを交えて笑いをとっていて、
そのまま講演をしてほしいと思ったくらいです!
和田市長は、最初から最後までご参加くださり
講演途中の質問でも積極的に発言してくださっていたのが嬉しかったです。
質疑応答では、多くの質問があったのですが
視覚障害者から、日ごろ感じる公共施設のトイレの不便さについて
ボタンやドアの仕様がバラバラなことなど
課題提起とどうすれば解決できるのか?という
問いかけもありました。
聴覚障害者にとって、公共交通機関でのリアルタイム情報が得にくいのと同様
日常の中で感じる、地味な不便さは意外と多くあります。
皆さんが住んでいる地域の課題を
障害の種類を超えて、そして市長もいる場で全員で共有し
質疑応答だけでなく、「リアルな対話の場」となれたことが嬉しかったです。
和田市長のオープンで朗らかな人間性のおかげだと思いました。
小松市では、職員全員で手話や多言語など
様々なスキルアップへの向上心が高く、手話検定にも積極的に挑戦されており
講演の日が結果発表だったと嬉しい報告をしてくださる方も多かったです。
この条例を定めるまでには、想像を超えるハードルがあったことと思いますが
「多様なコミュニケーションを尊重する」とても良い形の条例だと思います。
前日から小松市入りしましたが、何て美しい地なのでしょうか。
宿泊したホテルの目の前に柴山潟があり
朝も夕も水面にうつる木々や空の煌めきが美しく
遠くに見える白山や、厚みのある雲間から射す柔らかな太陽。
刻一刻と変化してゆく光と色彩は、ずっと見ていたいほどでした。
歌舞伎のまちとしても有名な小松市。
もう一度訪れたい場所です。