接客の基本は、

「相手が誰であれ、本人と向き合う」
これは接客の基本であると思う。

新潟からの帰りの新幹線で、切符に間違いがあることが分かった。東京駅で降りてそのまま窓口へいく。若い女性スタッフが対応してくださったのだが、「聞こえないので筆談を…」とお願いする前から、隣で息子が手話通訳を始めていた。
それを見たスタッフは、その後、すべての話を私にではなく、息子に向かって(かがんで目線を合わせ)話し始めたことは言うまでもない。

どっちが親でどっちが子か分からない、なんて笑っていられない。

結局その女性スタッフはわからないということで、別の清算窓口を案内された。
清算窓口では、「分からないときはね、筆談をお願いするから大丈夫だよ」と息子に説明をし、対応してもらったが、今度は窓口のおじさんが面倒がって筆談をしてくれない。
見かねた息子がまた、手話通訳を始めた…


なんともいえない情けなさ。
子どもの目の前だ。大人ななんだから、きちんと対応してほしいと思う。

窓口を後にして、息子が言った。
「ママがお願いしているのになんで書いてくれないのかね?もっと勉強したほうが良いよね。」
八歳児でもこれくらい分かるのだ。


これでも以前に比べると、接客サービスの質はずっと良くなっていると感じる。
手話で対応できるスタッフの育成に力を入れていたり、筆談できる用意をしてるところも増えている。それだけに、時々こうした対応に出会うと残念でならない。


以前、化粧品売り場に行ったときにも同様のことがあった。
想像してみてほしい、大の大人店員が、私が聞こえず息子が手話ができると分かったとたん、目線を下に下げ、「シミに良く効くのはこちらのクリームで、こちらはシワによく効きます。ママに教えてあげてくれる?」
なんて、通訳させているのだ。
シミだのシワだの、そんな言葉小学生に教えてほしくないし、通訳されるこちらも苦笑もんだ。