使ってみたくて

とっても手話に興味を持ってくれている友人がいる。
でも、実際に会うのは2〜3ヶ月に一度くらい。
手話を覚えても、使う場所がないとなかなか覚えられないものだが、彼女は毎週のようにNHKの「みんなの手話」や「ワンポイント手話」の番組を見て、家族を相手におさらいをしているという。
おさらいというよりも、彼女いわく
「とにかく誰でもいいから使ってみたくて!」


お年頃の息子はあまり相手にしてくれないらしく、最近ではもっぱら高校生のお姉ちゃんに手先が向かうらしい。

「ねえねえ」と彼女特有のかわいらしさで声をかけては
テレビで見たばかりの会話文を一人で手話披露する。


『今度一緒に散歩に行きませんか?私は歩くのが遅いのですが構いませんか?構いませんよ!』


高校生のお姉ちゃん相手に、一人手をモゾモゾ動かして手話練習をするママ。
最初は付き合っていたお嬢さんも最近では
「ママがやると頭のおかしい人みたい!」と笑うという。
ママシツコイ!と言われつつもめげずに『ジョギングはどうですか?ジョギングは疲れるので嫌いです』と一人手話会話披露に励む彼女。

忘れないために手を動かすのではなくて『使ってみたくて』手を動かす。なんだか初心を思い出しました!