PTAの講演では両親の話題を

karinmatasumori2012-11-12

PTAの地区大会などで講演に呼ばれることも多い。
自分の講演ついでに、普段聞くことのできない様々な学校のPTA活動の取り組みを聞く機会でもあり
私としてはとても勉強になる。
先日は、某高校で育てたコスモス畑から摘んだばかりのコスモスの花束を頂いた。
コスモスがこんなに甘く香るなんて初めて知った気がする。
とれたばかりのコスモスの種までいただき、来年の秋が楽しみだ。
こうした講演に聞きに来てくださる方々は、学校の校長先生をはじめPTA役員や保護者が中心なので、自分の両親の話題がちょっぴり多くなる。


私の右耳が聞こえないと分かった時、
その後左耳の聴力が落ち始めた時、
そしてすべての音を失った時、
そんなとき、両親はどんな言葉を私にかけて、どんなふうに支えてくれたのか。
それによって私はどう変わっていったのか。
私自身が今母親という立場となり、どんなふうに影響しているのか。
そんなことを丁寧に話してみる。



私には忘れられない言葉がある。
毎日全身を耳にして、中途半端に聞こえてくる人の声に耳を傾け
一生懸命聞き取ろうと頑張っていた日々から、
突然両耳とも聞こえなくなり、身の周りの音が、弟や妹の声が、両親が私を呼ぶ声すらも聞こえなくなってしまった時。
ただ泣くことしかできず、泣くことすらもできなくなった時、
新聞の広告の裏に、静かに書き始めた父親の言葉。



「お前の涙を見ていると、いっそのことお父さんたちも聞こえなくなればと思う。
自分の耳をお前にあげたい。
できることならば、かわってあげたいと思う。
でも、お父さんが同じ立場だったら絶対に乗り越えるぞ!」



どんなに頑張っても聞こえないものは聞こえない。
これ以上どう頑張ったらよいのか分からない、そんな時、ただ頑張れというだけではなく
「自分だったらこうするぞ」とそんな励まし方をしてくれた。

良い言葉をかけてもらったり、良いサポートを受けたりする経験があると、
自分がしてもらったのと同じように、周囲に対してしていくことができる。
そうやって繋がっていくのだと思う。


講演後のアンケートを頂くと、
「ご両親の接し方がとても参考になった。自分が同じ立場だったら、同じように子どもを支えることができるだろうか?と考える機会となった」
というような感想をいただく。
そしてこんなのも多い。
「すっかりご両親のファンになってしまいました!」
意外と多し。
倉嶋父イサムと倉嶋母ケイコの隠れファン。
そんな母からの今朝のケータイメール。



「買い物しよと玄関出たのに、何を買うか忘れてまだ戻ってきました」
大丈夫か母?!