京葉線事故、嬉しい展開の後日談

Merry Christmas☆
皆さんのところにはサンタさん、来ましたか?
私のところにはサンタさんからの手紙ならぬJR東日本からのお手紙が届きました。


先日、京葉線事故に遭遇し、電車内で情報が得られなかったことをこのブログでも紹介しました。
京葉線事故に遭遇 2012.12.03>
http://d.hatena.ne.jp/karinmatasumori/20121203

その後思わぬ展開があったので、以下後日談。


私が敬愛してやまない「ナミねぇ」こと竹中ナミさんと、長年お付き合いさせていただいている月刊ニューメディア編集長にそんな話題を出したら
「カリンちゃん、それ提案書にしてみたら?」と。
お二人に言われるままに、
「音声情報と同じ情報を、電車内モニターで表示すれば誰にとっても便利になる」と提案文を作成し、JR東日本のHPに送りました。


ナミねぇは、「チャレンジドを納税者に」と就労支援に取り組むプロップ・ステーションの理事長。
<プロップ・ステーション>
http://www.prop.or.jp/index.html
政官民関係なく誰とでも対等に向き合ってくれて、いつも笑顔で豪快、圧倒的なオーラを持つ魅力的な女性です。
CM字幕の活動も、全面的に応援してくれたお陰で、少しずつ実現への道が見えてきました。



そんなナミねぇが、私の書いた提案書をNHK会長の松本氏(元JR東海代表取締役社長)にお渡ししてくださったのです。
それだけでなく、国交省とも連絡をとり、次官や鉄道局の審議官と直にご面談する機会まで作ってくださりました。
ビビってる余裕はありません。
こんなチャンスは滅多にないと、国交省に出向きました。
鉄道局担当大臣官房審議官も、安全・業務政策室長も、熱心に耳を傾け
私のブログにも目を通してくださっていたようで、JRだけではなく、すべての鉄道事業者
「誰にでも届く緊急情報提供システムについて、至急調査と今後の検討をするように」との通知を出して下さったとのことでした。
迅速な対応に感激です。
今後も課題を共有して進めていきましょうと、国交省を後にしました。


そして連休直後。
ナミねぇから
NHK経営委員会事務局経由で、JR東から果林ちゃんへのお手紙(回答文)が届いた」とのメール。

そこには、丁寧な謝罪をはじめ、
11月28日に発生した車両故障についての当日の状況説明
「7時55分、京葉線西船橋駅南船橋駅間を走行していた列車で車両故障が発生いたしました。
故障した当該の列車は運転不能となったため、駅間に長時間停車する結果となってしまいましたが、
その他の列車につきましては、駅間に長時間停車することを防ぐため次の駅まで運転し、
駅到着後は、他の鉄道会社やパスへの振替輸送をご案内させていただきました。
松森様がご乗車されていた列車は二俣新町駅で長時間停車となりましたが、二俣新町駅
におきましでも他箇所から社員を派遣し、お客さまへのご案内に努めておりました。
しかしながら、私どもからの情報を全てのお客さまに十分お伝えできなかったことを、深
く反省しております。誠に申し訳ございません。」


これを読んで、改めてその時自分が置かれていた状況が客観的に理解できました。
そういえば、電車内に駅員さんはいなかったけれど改札付近や駅の外には沢山の駅員さんが誘導にあたっていたなぁと思いだします。
電車内にも来てくれたら良かったなぁーとか。


次に車内における情報提供について
京葉線は、最新型車両のE233系や209系の他、武蔵野線から乗り入れている205系という3種類の形式の車両を運行しています。
当日、松森様にご利用いただいた車両の形式はE233系という形式で、ドアの上部に2つの液品モニターがあり、左側は「トレインチャンネルJを流しております。
また、右側の液晶モニターは列車に関する情報を提供しており、
走行中は当該列車の走行位置や快速列車・普通列車などの種別、行き先等を、
駅停車中は停車している駅名や乗換え等をご案内しております。
輸送障害が発生した場合は、運行情報を右側の液晶モニターに流す仕組みに
なっておりますが、駅に停車している間は、停車駅の名称や乗り換えの案内を優先する
システムとなっていることから、二俣新町駅をはじめ各駅に長時間停車していた列車で
は、車内の液晶モニターで運行情報を表示することができませんでした。」


なるほど!こんなシステムの事情もあったのですね。
走っているときと停車中では違うということ、初めて知りました。


さらに
「他のお客さまからも「駅停車中にも運行情報を知りたいJというお声を頂戴しておりますことから、
2013年度中に京葉線をはじめとするE233系液晶モニターのシステムを改修する予定でごさいます。
また、既存の案内ツールの他にも、スマートフォンを使った情報提供等についても検討を進めてまいります。」



と、前向きにシステム改善をし、的確な情報伝達に努めていくという具体的なビジョン。
とても丁寧で、嬉しい回答です。
しかもとても美しい和紙の封筒に包まれていたのです。
こんなところに細やかな気配りを感じます。


これまで何気なく利用していた電車でも
「ただ利用する」だけではなくこうした「双方向のコミュニケーション」があると
それぞれの立場が分かり、物事のとらえ方が180度変わります。
世界が変わります。
人と人とが良い関係を結んでいくうえで、「相手を思いやる」ことって
とっても大切だと思うのですが
それが、社会の中でもっともっとできていく仕組みがあるといいなって、改めて思いました。
クレームではなくて、感謝の言葉や提案を伝えやすい仕組みを考えていけば、少なくとも
今よりもっと温かな社会になるんじゃないかと、思いました。
企業のお客様窓口にかかわる方にも、そんなことを考えていただきたいです。


「誰もが楽しく暮らせる社会に変えていく」
一朝一夕でできることではありません。
でも、大切なのはその一歩。
「提案を発信し、伝えていく」こと。


前向きな言葉で提案し、発信し続ければ必ず受け止めてくれる人がいます。
100回言っても反応がなかったとしても、101回目は何かにつながるかもしれません。
そのチャンスを大切にしていくと、思わぬ展開があるものですね。
関係者みんなが、力を合わせてユニバーサルな公共交通機関に向けて一歩前進!?
私にとって、最高のクリスマスプレゼントとなりました。

最近のナミねぇのインタビュー記事「チャレンジドと日本を変えていく」
とってもお勧めです!
http://www.club-willbe.jp/column/takenaka/index.html#pagetop

そして月刊ニューメディアは、「日本最古のメディア誌」
字幕付きCMについては何度も何度も記事にしてくれて、現状の紹介から課題提起、解決方法への誘いまで関係者の関心を高めてくれました。
http://www.newww-media.co.jp