ワイン温泉珍道中からのトリュフ。デスパの会2013


大学時代からの女友達四人、通称「デスパの会」
時々集まっては食事をしたり、旅行をしたりしている。
「デスパの会」とは、「デスパレートな妻たち」という海外ドラマに私たちがはまったことからきている。


さて、12月の週末「デスパの会」で日帰り温泉旅行を予定していた。
11月からほぼ休みなしで仕事をすることができたのは
「久しぶりの温泉」という楽しみがあったから。
仕事先で会う人ごとに「今週末は温泉だから♪」と話さずにはいられないほど楽しみにしていた。
そうして迎えた週末の土曜日。
息子の部活のお弁当を作りながら、今日はお掃除して明日の温泉旅行の準備して…
などと、ご機嫌で卵を焼いているとメールが何通も来た。



「もうすぐ東京駅に着くよ〜カリンは?」



はい??
いやいやだって、デスパの会は日曜日、明日でしょう。



「頼むよー朝から笑わせないでー!」



弁当箱に詰めようと思っていた卵焼きを落っことした。
ベタなリアクションするな私。
明日だと完全に思い込んでいた。
一つ遅い新幹線の時間を指示してもらい、
すごいスピードで弁当を仕上げ、取るものもとりあえず、家を出た。
やっちゃったよもう。


行先は群馬県吾妻郡にあるかやぶきの郷、薬師温泉旅籠。
http://www.yakushi-hatago.co.jp/

バタバタしながらも、一時間遅い新幹線のなかでは
朝ごはん食べ損ねた空きっ腹で、ワインにチーズに生ハム。
準備して待ってくれていた友に感謝。
ビジネスマンも多い朝の時間帯、かぐわしい香りに包まれて、酔い気分であっという間に到着。



山奥の、野趣あふれるかやぶきの郷。
滝が目前に迫る露天風呂は極上の空間。
二つの露天風呂に入り遅めの昼食。
ビールにワインを一本、新鮮な野菜と上州のお肉を堪能。
マコモダケの炭火焼きは、たけのこを優しくしたような食感で味はヤングコーンみたい。
対応してくれたスタッフが、ほんの少し手話ができるといって、焼いたり煮たりとお世話をしてくれた。
聞こえないことを予約時に伝えておいたためだろう。
旅先で手話に出会うと素直に嬉しい。


食事の後は〆の温泉、蕎麦やらなんやら買い物して
帰りのバスに乗り込んだ。
到着時間が遅かったため(私のせい。笑)慌ただしかったものの、
思い返すと会うスタッフ全員が、こちらが何も言わなくとも筆談やら身振りでの対応をしてくれていたことに気付いた。
もしかしたら、かやぶきの郷のスタッフ全員に、聞こえないグループがくると伝えられていたのかも。
やっぱりきちんとコミュニケーションをしたいと思ったら、事前に聞こえないことや対応方法を伝えておくとスムーズだ。


田舎だけに閉まる時間が早く、六時過ぎには東京着。
このまま帰るにはちょっと惜しい時間。



「そうだ、トリュフを食べに行こう」
「そうだ京都に行こう」(JR東日本)みたいだ。
銀座のイタリアンへ直行し、乾杯をして前菜からトリュフのパスタへ。
風味絶佳のトリュフパスタ。
勘違いに気付いて卵焼きを落っことした今朝が、まさかトリュフに結びつくとは思わなかった。
全力でリフレッシュしたデスパの会。
このブログを書くにあたって、
そういえば「デスパレート」ってどんな意味だっけ、と検索してみた。



せっぱ詰まった、がけっぷちの、絶望的な、自暴自棄である、
破れかぶれ、どうしようもない、………



実に見事なデスパっぷりだ。