めぐりめぐってのめぐり逢いから

こころの一番深いところで悲しみを感じる
そんな日々です。

ダイアログ・イン・サイレンスがはじまったころ
大切な方が療養先の病院からご自宅へ戻られたと伺っていました。
facebookで日々の様子を拝見しながら
どうかもう少し待っていてほしいと
祈る毎日でした。

ダイアログ・イン・サイレンスという非日常の日々が終わり
様々な気持ちの整理もついていない状態でしたが
「今しかない」と、奥様にメッセンジャーで連絡を。
考えるより先に身体が動いていたのでしょう。
遅い時間の訪問でしたのにあたたかく迎えてくださった奥様の瑠美さん。


何年ぶりの再会でしょうか…。
ことばを交わすことはできませんでしたが、
身体のぬくもりを感じながら
ずっと離れることができませんでした。

ことばがないからこそ、見えてくること
まぶたや頬や口のうごき、ひとつひとつを大切に感じたり
そんな時間を共有するひとたちとの時間や空間もまた
慈しみにあふれていて尊いものだと感じました。

そんな時間を、突然訪問した私にも分けてくださったことに感謝の気持ちがあふれてきます。
お嬢様ともお会いすることができ
言葉以上のギフトを受けとった気持ちでした。
その二日後のことでした。

「ことばを失う」それ以上の言葉が見つからない悲しみと
そして感謝の気持ち。


「聞こえない人の言葉である手話を、銀座四丁目の和光から発信してほしい!」
と稚拙なデザイン画を何枚も広げ
手話のショーウィンドウについて思いの丈を語った22歳。
じっくりと耳をかたむけ
「できるかどうか分かりませんが、面白いアイデアです。」と。
社会人になったばかりの私にとって
「想いを前向きに伝えれば必ず実現する」そんな貴重な経験を与えてくださった方。

銀座の顔、和光ショーウィンドウを手掛けてこられた八鳥治久さん。

「ショーウィンドウはエンターテインメントだ」
「驚きと共感は人の心を踊らせます」

数々の言葉が私の中で残っています。
そんなご縁のある和光ですが、現在羽田空港内の和光スタッフと
一緒に手話を学ぶ機会もいただいております。


めぐりめぐってのめぐり逢い。
人のえにしの不思議さを感じます。
ご縁をつないでくださった大熊由紀子さんにも、心からの感謝をこめて。
<2015-05-17 めぐりめぐっての巡りあい>
https://karinmatsumori.hatenablog.com/entry/20150517
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